西表島カヌーツアー風車、25年目の誓い 2023年11月2日
皆さま、こんにちは。
当店は1999年11月1日にオープンしてから、気づけば創業25年目を迎えました。
これまでたくさんの方に応援していただいたことで、コロナ禍という観光業者にとっては最大のピンチもなんとか乗り越えることができました。
とはいえ、元の事業規模に戻るにはまだまだ時間がかかりそうです。まずはこれからも営業を続けること、安心安全なツアーを提供し続けること、これがお世話になった皆さまへの恩返しであると考えます。
◆岡本昭男さんとの出会い
その中で、今回は当店のオープン初期の頃にお世話になった岡本昭男さんについて紹介させていただきます。
当店の初期のHPは代表の大谷が「HPの作り方」みたいな本を参考にしながら作成しました。とてもシンプルな作りで、HPのアドレスを入力しない限り見られないようなものでした。
私自身、ホームページビルダーなどのHP作成ソフトを買う予算もなく、一冊の参考書から得られる知識を最大限活用しながら運用していました。
そんな中、HPの大幅更新に協力していただいたのが、チョウの写真撮影で西表島を訪れていた岡本昭男さんでした。
◆今からさかのぼること20数年前
閑散期でお客様が少ない2001年の冬場、私は埼玉にあるHondaの自動車工場で期間工として出稼ぎに出ていたのです。
そこには、偶然にも前年に西表島で出会ったチョウ好きの岡本さんがおり、彼はHondaの技術者だったのです。
岡本さん曰く「お店のホームページをキチンと作れば、お客さんはもっと集まると思うよ。」とアドバイスをいただき、その上、ご自身の仕事の合間に当店のサイトを細かく作り変えていただきました。そのお陰もあって、私の知識、技術の範囲を超えたHPが完成したのです。
◆家族同然の交流
岡本さんは週末には私を自宅へ呼んでくれ、夕食をご馳走してくれ、そのまま泊めてくださることもありました。またホンダの寮に戻る時は、イチゴなどいつもお土産を持たせてくれました。
私が出稼ぎで内地に出なくてもいいように、冬場も売り上げが上がるようにと、岡本さんは週末の貴重な時間を私の出稼ぎ期間中ずっと、風車の集客のために費やしてくださったのです。
「HP作りに終わりはないよ。コツコツと修正を続けよう」と。
自動車工場でのライン作業はとてもハードなものでした。
沖縄の離島で時が経つのを忘れるくらいのんびりした生活を送っていた私にとって、50秒ちょっとで一台の自動車が完成するライン作業は、一秒の大切さを知るには十分の仕事です。
しかし、埼玉での厳しい出稼ぎ生活をしていても、埼玉はいい所だと思えるのは岡本さんご夫婦に可愛がってもらったことが大きいです。
私を弟のように面倒を見てくれた岡本さんは昨年末にお亡くなりになりました。
風車のはじまりと成長を温かく見守ってくださった岡本さんには感謝の気持ちしかありません。
本当にありがとうございました。心よりご冥福をお祈りいたします。
岡本さんが全面協力をしてくださったHPは、その後、さらに島で出会った人たちによって更新されていきます。その更新は私の力でできるレベルではありません。本来なら多額の費用が発生する内容のものです。
それを西表島という沖縄の離島でたまたま出会った方の好意だけで、集客の見込めるHPへと成長していきました。
◆岡本さんの言葉を胸に
現在、風車のHPは石垣島の管理会社にサポートいただきながら、代表の奥さんが日々、更新、修正を行っています。
25年目が始まった今、風車のHPのことだけをお伝えするだけでも誇れるストーリーがあります。
そして当店のこれまでの積み重ねは、成功体験でなく、失敗した多くのこともスタッフにも時間をかけて伝えています。
「これまでの積み重ね」こそが、当店のツアーに参加された方にしか体験できない、当店の強みです。
代表の大谷にはたいした商才があるわけではありませんが、この西表島で、人間味あふれる個性豊かな人々と出会う機会に恵まれてきました。
岡本さんが仰った「HP作りに終わりはないよ。コツコツと修正を続けよう」は、HPに限ったことではありません。これからも、風車のコツコツと地道に歩むスタイルで、ツアーに参加していただいた皆さまとの出会いを大切にしながら営業を続けていきたいと思います。
◆これからも風車をよろしくお願いします
創業記念日の夜にささやかなパーティーをしました。来年の11月1日は星くんの後輩もいるように頑張ります。
今後とも西表島カヌーツアー風車をよろしくお願いいたします。