竹富町観光案内人免許の申請が終了しました 2020年7月15日
本日、竹富町観光案内人条例(通称:ガイド条例)に基づく竹富町観光案内人免許の申請を終了しました。
◆竹富町観光案内人条例とは?
観光客や事業者の増加によって西表島の自然環境負荷が懸念される中、アクティビティ事業者について竹富町が基準を設け、免許制を導入することになりました。それにより、竹富町では2020年4月よりガイド条例が施行されました。
当初4月の申請予定がコロナ禍の影響で延期となり、本日7月15日、無事に申請書を提出することができました。
今後は申請書を通して、当店と当店のガイドが条例に基づく要件に合致しているかどうかの審査会が開かれ、承認されたら免許証が発行されます。
◆大切なのは継続すること
ここで忘れてはならないのが『免許証の取得=良いお店、良いガイドの証明ではない』ということです。あくまで最低限の条件をクリアしているだけの事なのです。
例えるならば、車の運転免許証が取得できたからといって優れたドライバーかというと、それは違いますよね。
まずは若葉マークをつけて、ドキドキしながら公道を走り、スーパーの駐車場では何度も切り返しをしながら駐車します。
優良なドライバーというのは「運行前点検を実施する」「スピードの出しすぎに注意する」「危険を察知、回避しながら運転する」。バスやタクシー、運送会社などのプロドライバーともなると、前日の飲酒制限や労働環境の管理も徹底していることでしょう。
これと同じで、条例に基づくガイドの免許証はありがたく発行していただきますが、重要なのは免許証を所持することではなく、竹富町という日本最南端の小さな町が小規模事業者のために時間と労力をかけてつくった条例の背景や目的を理解し、その理念を達成するための努力を継続することだと思います。
◆ガイド条例の基本理念
ガイド条例の第3条に以下の記載があります。
第3条 観光案内人は、質の高い自然環境教育の重要な担い手でなければならない。
2 観光案内人は、竹富町、とりわけ西表島等の自然環境及びその生態系の保全に向けて、観光案内人どうし並びに行政及び関係機関と連携・協働しなければならない。
3 観光案内人は、竹富町におけるそれぞれの地域集落の慣習等を最大限尊重するとともに、地域集落等が主催する行事・活動等に積極的に参加又は参画する等、地域社会の振興に努めなければならない。
当店ではこの基本理念を尊重し、実践していきたいと思います。具体的には、
- 当社に所属するガイドは西表島に関する知識を深めるために学び続けます →そして当社もガイドが学べる環境を整えます。
- 竹富町、環境省、林野庁、駐在所との連携を重視し、また協力を惜しみません →当店は同業者の集まりである西表島カヌー組合に所属し、組合活動にも積極的に参加することによって横の連携を強化し、ツアー中に発生したトラブルに関しては組合員同士が協力しあう体制ができております。
- 公民館活動へ積極的に参加します →代表の大谷は昨年度はPTAの事業部長を務め、今年度は地元である上原公民館の書記会計を担当しています。PTA活動や公民館活動を通して地域の人とのつながりが深くなり、逆に西表島のことを様々な角度から教えてもらっています。
◆観光業のこれから
西表島の観光業に関係のない島民の方々が特に重視しているのは、ガイドが公民館活動(自治会活動)へ積極的に参加しているかどうかです。そして当店では地域社会の理解がないと観光業の発展はないと考えております。
当店のツアーに参加していただくゲストの方々が当店のガイドだけでなく、住民の皆さんからも温かく迎えていただけるよう、これからもツアー業務以外の地域活動にも積極的に参加していきたいですね。