【見えない舞台裏】クーラ川ジャングル探検コース 2025年5月23日
みなさん、こんにちは!
西表島風車のしゅうさんです (-⊡ω⊡)/
突然ですが今から13年前の2012年、しゅうさんは来るべきインバウンドに備えて中国語を本気で勉強していました。
◆それから4年後…
勉強を始めてから4年後の2016年。ついに香港エクスプレスというLCCが石垣空港と香港空港の定期便を就航したのです。
「いよいよ香港の人たちに中国語でカヌーツアーをガイドする日が来たぞ!」と胸躍らせたしゅうさんでしたが、その期待は不発に終わったのでした。
なぜなら香港の人たちが日常使っているいるのは、しゅうさんが学んでいた北京語ではなく広東語だったのです。そしてコミュニケーションは英語で「没问题(問題なし)」。
やっぱりインバウンドは英語が一番ですね(涙)
「辛苦了(お疲れさま)」という中国語があります。すごく辛い中国料理っぽいですが「シンクーラ」と読みます。
私の4年間を返せ!とは言いませんが、まさに「お疲れさま」状態のしゅうさんでした。
◆最もライトなコースは最もハードな準備が必要
さて前置きが長くなりました。
西表島のクーラ川は「苦了川」とは書きませんが、そこで開催するカヌーツアーの苦労話を一つご紹介します。
当店のクーラ川ジャングル探検コースはとにかくライトです。
川も短いので、ママがお子さまと一緒にカヌーに乗ってもヘトヘトになるまで漕ぐことはありません。写真や動画を撮りながらのんびり漕いでも片道15分くらいなので、長い距離をグイグイ漕ぎたい方には全く向かないコースです。
幼児や小学1年生、2年生くらいのお子さまを含むご家族であれば、クーラ川のマングローブカヌーと沢歩き、そして滝あそびは夏休みのアクティビティにちょうど良い半日コースではないでしょうか。しかも沖縄そばのランチ付きです♪
しかし、ライトにジャングル体験ができるクーラ川ジャングル探検コースですが、ガイドにとっては準備がとてもハードなコースなんです(汗)
◆ツアー開始前
ツアーの出発地にはカヌー置き場がないため、ショップに保管しているカヌーをトレーラーに載せてクーラ川の河口にある駐車場まで約15分かけて車で運びます。
現地に到着したらトレーラーからカヌーを降ろし、足場の悪いデコボコ道を二人がかりで、わっせわっせと浜辺まで運びます。
ちなみに二人艇(二人乗り用)カヌーは30kg以上あります。
トレーラーからカヌーを降ろし、漕ぎ出す浜辺まで運ぶのに約5分。
4人家族のご参加であれば、二人艇が2艇、ガイドが使用する一人艇が1艇、計3艇が必要となり、二人でカヌーを運ぶのに3往復します。
夏場は汗が滝のようにダラダラ流れてダイエットと筋トレに効果がありそうですが、しゅうさんはギックリ腰に注意しなくてはなりません…。
ツアー前の準備段階で、すでにシンクーラ(辛苦了:お疲れさま)状態です。
すべてのカヌーを浜辺に運んだら、駐車場は数台分のスペースしかないのでトレーラーを別の場所に移動させます。
◆ツアー本番
準備が終わり、そこから1時間後に何事もなかったようにツアーが始まります。
朝のうちに準備をしっかり終えて現地の状況も把握しているので、ガイドは安心感をもってツアーに集中できます。これは安全なツアーを開催するうえでは有効だと思います。
そしてツアーが終わるとカヌーは現地に置いたままお客様と風車のベース(ショップ)に戻ります。ベースではシャワーを浴びてランチタイムとなります。
楽しいひと時が終わり、お客様を上原港やホテルにお送りして解散となります。
◆ツアー終了後
お客様とお別れしたら、そこから一息つく間もなく二人がかりでカヌーの回収に向かいます。再びトレーラーに載せてショップに持ち帰ったカヌーはきれいに水洗いしてから保管します。
クーラ川ジャングル探検コースは時間にしてみれば約4時間の内容ですが、準備と片付けを含むと、二人がかりでみっちり一日仕事になります。
◆楽することもできますが…
例えばですが、
- カヌー開始前
ガイドとお客様が同乗した送迎車でカヌーを載せたトレーラーをけん引し、現地に到着したらお客様にも浜辺へカヌーを運ぶのを手伝ってもらう。 - カヌー終了後
お客様にも浜辺からトレーラーまでカヌーを運ぶのを手伝ってもらい、ショップへ帰る。
これが最も楽で効率的です。
しかし、風車ではこのようなツアー進行はいたしません。
足場が悪い中、重たいカヌーをお客様の好意に甘えて運んでいただくことはケガの発生につながる可能性があります。また、狭い駐車場でトレーラーと送迎車の2台分のスペースを占領してしまうと他店が利用しづらくなるので、駐車するのは送迎車だけにしています。
クーラ川は非常にコンパクトなフィールドなので、とにかく他店との無用なトラブルを未然に防ぎ、ツアー中に何かあったときは協力体制がとれるようにしておきたいと思っています。
ツアーの開始前、本番、終了後。
一日に3回も同じ場所に行けば他店のガイドさんと会う機会も増え、親睦を深めるきっかけにもなります。
効率を上げるために楽をすることよりも、クーラ川に関しては「手間」を大切にするのが風車のモットーです。
◆夏休みの予約はお早目に
当店では基本的に一日あたり3つのツアーコースを開催しています。
残念ながらクーラ川ジャングル探検コースは予約数がとても少ないので、先にピナイサーラの滝へ行くツアーが3コース予約が入ってしまいツアーを開催できない日が多いです。
当店のランチ付き半日コースはクーラ川ジャングル探検コースだけです。夏休みのご参加を検討中のパパ、ママは早目のご予約をお願いしますね。