西表島カヌーツアー風車スタッフブログ

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 気象特別警発表!台風第8号(ノグリー) 2014年7月9日


みなさん、こんにちは!

本日はテレビやインターネットのニュースで大騒ぎの台風8号についてです。

◆いきなりスゴイのやって来た!

沖縄地方への接近時には気圧が910hPa(ヘクトパスカル)まで下がると予想され、今年最初の台風接近に「まだ7月なのにスゴイの来ちゃったなぁ…」というのが率直な感想でした。

▼赤印は左から西表島、石垣島、宮古島、沖縄本島

▼7月8日午前6時現在の進路予想図

さて、この「910hPa」という数値ですが、台風の勢力を示す単位のうちの一つである台風の中心気圧を表します。沖縄で暮らすほとんどの方がこの中心気圧の数値によって、接近してくる台風の強さをイメージするのです。

◆気象特別警報!!

台風8号の接近にともない、気象庁では宮古島地方と沖縄本島地方に暴風、波浪、高潮による気象特別警報を発表しました。

気象庁による特別警報システムの開始以来、台風による発令が今回初めてという事情もあって非常に大きなニュースになりましたね。特別警報の定義を調べてみましたが、簡単に言うと「数十年に一度しかないような気象状況」をイメージしているそうです。

◆平成15年「台風第14号」

今回の台風8号は確かに特別警報レベルの脅威で沖縄へ近づいてきました。

しかし、この台風8号よりも更に勢力の強い台風が南西諸島へ接近して宮古島を直撃したことがあります。平成15年9月に発生した台風14号です。

→ 平成15年台風第14号 (Wikipediaより)

▼2003年9月 アメリカ海軍による撮影

当時のことは私も強く記憶に残っています。宮古島内の電柱約850本が暴風によってなぎ倒されてしまうほどの凄まじい勢力を持った台風でした。

時速も10キロほどのノロノロ台風だったので暴風域に入っている時間も長かったと思われます。島民の方々は本当に不安な時間を過されたことでしょう。

この台風14号は最大瞬間風速74.1m/sを記録し、歴代7位の強さの暴風だったようです。ちなみに最大瞬間風速の歴代1~10位の中に宮古島は1, 3, 7位と3つもランクインしています。

宮古島には大きな山が無く平坦な地形なので暴風の影響を受けやすいのかもしれませんね。

◆風車式台風対策について

今回、八重山地方も暴風域に入る可能性があったので、風車では台風が接近する前日に台風対策をしました。台風対策とは、台風が接近した際の暴風雨による被害を最小限にするための準備です。

1. 防風戸と呼ばれる木戸を閉める

暴風によって折れた木の枝やはがれたトタンなどが飛んできても窓ガラスが割れないように木戸を閉めます。防風戸の無い家はネットを張ることもあります。

2. 車を避難する

最大瞬間風速が60~70m/s前後になると車がひっくり返ることがあります。なるべく風の当たらない場所に車を密集させて駐車します。

3. カヌーを屋内へ片づける

自動車がひっくり返るくらいの暴風だとカヌーは簡単に飛んでいきます。そんな恐ろしい光景は見たくないので、しっかり屋内へ移動します。また、屋内へ入り切らなかったカヌーには重石代わりの水をたっぷり入れて飛ばないようにしておきます。

4. テレビのアンテナを外す

台風一過にアンテナが行方不明…なんて悲しすぎます。ご近所にも迷惑がかかるので台風の度に取り外して屋内へ保管します。

5. 屋外の洗濯機も忘れずに

忘れてはいけないのが外に置いてある洗濯機です。正確には洗濯機の「ふた」です。
暴風によってふたが「バッタン、バッタン、バリバリーー!!」とはがれて飛んで行っては困ります。そうならない為にもふたをガムテープでしっかり固定します。

6. 飛びそうな物は全て屋内へ

家の周りを歩きながら、しまい忘れたり飛びそうな物がないかパトロールします。ちなみに、台風が来た時の状況を予測して風車のポストはあらかじめ取り外しできるように設置してあります。
要するに、風で飛ばされそうな物はすべて屋内へ避難させるという訳です。

◆台風時になくてはならない相棒!そいつの名は…

赤いボディーに頼れるパワー。そんでもって信頼の世界のHONDAエンジン搭載。答えは「発電機」です!

西表島の台風に停電は付き物ですが、いざ停電しても発電機があれば冷蔵庫や冷凍庫の中身をしっかり守ることができ、クーラーの効いた部屋で快適に過ごすこともできるのです。

テレビはアンテナを外しているので映りませんが、インターネットで一番気になる台風情報を確認することもできます。

◆スマホも必需品に

もしも停電したら発電機でADSLのモデムを動かせばインターネットができます。しかし、暴風雨の影響で電話回線が不通になることもよくあります。

そんな時、役に立つのがスマホの「テザリング」機能です。平成26年7月現在、西表島は未だFOMAなので通信速度は遅いのですが、メールチェックくらいはできるので安心です。

◆やっぱり基本は懐中電灯!

何度も大きな台風を迎える度に風車の台風対策の精度はかなり向上してきました。しかし、いつ停電が起きるのか予測するのはなかなか難しい面があります。

真夜中に停電になっても慌てないよう、家中のいたる所にありったけの懐中電灯を配置しておきます。いざ停電になってもバタバタ慌てることの無いよう準備しておくのは基本中の基本です。

◆備えあれば憂いなし

今回の台風8号と同レベルの台風は毎年沖縄地方へ接近したり上陸していますが、いつ何時自然災害に見舞われたとしても、出来る限りの備えをしておけばいざという時に慌てなくて済みます。

ここで挙げた物以外にも水や食料、キャンプ用品、などなど、風車では普段からたくさんの物資をストックしています。

備えあれば憂いなし! 日頃から防災の意識を持って西表島生活を楽しみたいですね。

 西表島の新しい観光スポット誕生! 2014年7月5日


みなさん、こんにちは!

今日は、最近、西表島に新しく完成した観光スポットについてお話します。

◆夕陽が素晴らしい! 新名所ができました

西表島の西部地区、住吉集落のうなりざきにある現在整備中の公園です。コバルトブルーに輝く大海原が一望でき、一日の終わりには素晴らしい夕陽を眺めることができるのです。

以前は古びた大きな廃墟があって近づきがたい雰囲気でしたが、今ではすっかり整備が進んで二階建ての展望台も完成。西表島の新名所となる素敵な公園に生まれ変わりました。

この公園の正式名称はまだよく分かりませんが、風車では「うなりざき公園」と呼んでいます。

◆絶景を独り占め!

先日、仕事が早く終わったので久しぶりに夕陽を見に行ってきました。

到着時刻は午後7時20分。日中に比べるとだいぶ気温が下がり、夕食後のお散歩には心地よい風が吹いていました。まだあまり紹介されていない公園だから(?)私たち家族の他には誰もいません。

日没まであと20分。沈みかけた太陽に照らされた海は昼間の西表ブルーとは打って変わり、黄金色に輝く感動の美しさです。こんな絶景を独り占め(一家族占め?)できるなんて、最高に贅沢な時間を過ごしました。

◆人気観光スポット間違いなし!

私たちが写真を撮り終えた頃、地元の方や観光で来られた方たちがチラホラやってきました。みなさん歩きながらも視線は海へ…。やはりお目当ては夕陽のようです。

この公園、何段階かの工事を経て最終的には石垣島のバンナ公園の様になるとかならないとか…。そんな噂を聞いたので完成がとても楽しみです。あくまでも噂ですが(^-^;

これから西表島の新名所になる観光スポットです。西表島にお越しの際はぜひお訪ねくださいね。

※ご注意
まだ整備中のため公園の入口では見通しの悪い狭い道路が続きます。徒歩で訪れる方も通るので人間が歩くほどの低速で徐行運転しましょう。

 7月の西表島ってどんな感じ? 2014年7月1日


みなさん、こんにちは!

一年でもっとも西表島が輝く7月がやってきました!

突き抜けるほど青い夏空、メロンソーダ色に染まる海、生き物が活気づく亜熱帯ジャングル。誰もがプロカメラマン(?)になれるほど最高の景色が広がる季節です。

▼西表島西部の上原港

▼船浦集落から見た景色

▼突き抜ける青空の向うに見える石垣島

▼生命力に溢れるマングローブ

◆パインとマンゴーが旬を迎えます!

目にも鮮やかな西表島の7月ですが、食べておいしいトロピカルフルーツも収穫の時期を迎えます。島内のスーパーや無人売店には、大人気のパインやマンゴがズラリと並びます。

▼毎度お馴染みのカンピラ売店さん

今の時期、観光で西表島へ訪れる方はラッキーですよ!

島内にいくつもある無人売店を見かけたら、何が売られているかチェックしてください。旬のフルーツがビックリ価格(もちろん格安)で販売されているかもしれません。お土産に悩んだら格安ゲットしたフルーツを段ボールにいっぱい詰めて送ってみるのも良いですよ。

▼店内には甘い香りが漂います

▼お買い得!マンゴーの袋詰め

▼ミニマンゴーは味が濃くて大人気!

▼まだまだピーチパインの季節です

トロピカルフルーツではないけど、西表島ではスイカを作っている方もいるんですよ。風車の近所のオバアが育てたスイカはとっても甘くて人気があります。

▼夏と言えばやっぱりスイカ!

フルーツの他に夏野菜もありました。これ何だかわかります

▼我が家の娘も大好きなヘ○マ!

答えは「ヘチマ」です。

小学生の頃、理科の授業でヘチマを栽培しましたよね。当時は大きく育った「実」は干して繊維だけを残し、ヘチマタワシにしたものです。

しかし、沖縄でヘチマと言えば食べるための野菜なんです。

皮をむいたヘチマを1センチ幅にザクザク切ります。切ったものを豚肉、ニンジン、玉ねぎなどと一緒に油で炒めたら、酒、味噌、砂糖を入れて味噌炒めにします。独特の香りと食感がクセになるヘチマの味噌炒めですが、ヘチマの実には柔らかい白い種がたくさん入っていて、それもまたプチプチして美味しいのです。

ちなみに沖縄ではヘチマの味噌炒めのことを、方言で「ナーベラチャンプルー」といいます。沖縄の夏を代表する味の一つです。

◆星空が素晴らしい!

西表島や石垣島へ観光で訪れたら、滞在中の「月の出」と「月の入」の時間をチェックしてみましょう。

西表島の海の天気

月夜も美しいですが、月が沈んだ後の星空がメチャクチャきれいなんです!

都会では絶対に見えない小さな星たちが無数に輝き、その光景はまさに「星屑」です。うまく言えませんが、あまりにも多くの星が見えすぎて夜空全体が星のゴミ箱のように私は感じるのです。←なんてセンスの無い表現… (^-^;

見た事のある方には分かってもらえる…かな?

もし西表島の夜空を見上げて「雲の中に星が見えた!」と思ったら、それは天の川かもしれません。無数の星が瞬く夜空に大きな薄い雲の帯がかかっていたら、それが天の川ですよ。

 やっと出ました西表島の梅雨明け宣言! 2014年6月27日


みなさん、こんにちは!

昨日(26日)、やっと気象庁から「梅雨明け宣言」が発表されました。平年より3日、昨年より15日も遅い梅雨明けだそうです。ちなみに西表島は10日くらい前から梅雨明け気分でしたが…。

◆梅雨が明けたのに雨…

ここ西表島の夏は「梅雨が終わったからもう雨は降らないね!」なんてことはなく、短時間のにわか雨が多いのです。そう、南国特有のスコールです。

島全体に雨が降るというよりは極地的に雨雲が発生して、その場所だけしばらく雨が降るといったイメージです。5分くらいの雨でも洗濯物を濡らすには充分な時間と量です。

◆雨上がりはサウナ状態

ほとんどの雨は10分前後ですぐ止みます。雨上がりには太陽からの強烈な日差しによってアスファルトからグングン湯気が立ち、天然のサウナと化します。
たった10分の雨では何事もなかったかのように道路はすぐに乾いてしまうのです。

◆スコールはいつ来るの?

正直言ってわかりません (^-^;

洗濯物や布団を干したまま外出している時にスコールに襲われると最悪の結末になります。いままで最悪の結末を経験したことはありませんが、ギリギリセーフだった事は何度かあります。

「濡れたって気にしないわ、またすぐに乾くしね!」なんて友人もいますが、外出する際は外に干してある物は取り込んでおくのが無難ですね。

突然の激しい雨に対応するには、原始的ですが定期的に空を見上げたり風邪を意識するのが一番効果的です。遠くの空に灰色の怪しい雲があったら、周りに声かけをして一気に濡れては困る物を取り込んでスコール対策を始めます。やはりこれしかないでしょう!

雨が降って、洗濯物が少し濡れて、取り込んで、雨がやんで、洗濯物を干したらまた雨が降って…(汗
これが一日に2度も3度もあるとかなりグッタリしますが、これも西表島の夏の風物詩かもしれませんね。

 西表島は夏本番です! 2014年6月25日


みなさん、こんにちは!

気象庁による沖縄地方の梅雨明け宣言はまだ発表されていませんが、八重山では数日前から強い日差しと強い南風が吹いており、これを「夏」と言わずしてなんというのでしょうか。

一日に何度も何度も「あづい~!(*_*; 」と言ってしまうほど、とにかく暑いです!

◆昼間が長い

一年のうちで太陽が出ている時間が一番長い日、今年の夏至は6月21日でした。

この日の西表島の日の入りは19時36分。風車事務所は西日があまり当たらないのですが、それでも20時を過ぎてもまだうっすら明るかったです。

▼夕方6時半頃の星砂海岸

「日が暮れるのが早くなったなぁ」と感じるのは8月の終わり頃で、9月1日の日の入りは19時4分頃になります。その頃もまだまだ暑さ健在なのですが、少しでも日が短くなることで秋の気配を感じます。

◆夏至南風

さて、ここでクイズです。「夏至南風」と書いて何と読むでしょうか?
「げしなんぷう?」 「げしみなみかぜ?」
答えは沖縄の方言で「カーチバイ」「カーチベー」と言います。

梅雨明け直後に吹く強い南風の事で、いわゆる自然界からの「梅雨明け宣言」です。

沖縄の本格的な夏の始まりの風物詩ですが、海でのレジャーは注意が必要です。天気は良くても南風がビュンビュン吹いて海は大荒れ…なんてこともありますからね!

◆台風が気になり始める季節です

これからは赤道付近、特にフィリピンの東の海上に雲の塊が発生したら、その動きに注目です。

雲の塊の正体は「熱帯低気圧」です。そう、台風の卵です!
この台風の卵、あなどってはいけません。あっという間に立派な台風となって数日で八重山を直撃する場合もあるのです。

▼2013年7月の台風7号の動き

目を見張るほどの美しさであふれる八重山の夏ですが、いつでも台風がやって来るという意識で毎日を過ごすのです。

ところで、昨年フィリピンを襲った台風30号を覚えてますか?
過去に例を見ないほどの猛烈な台風によって、レイテ島をはじめ多くの島々に甚大な被害をもたらした台風です。

▼2013年台風30号 西表島より大きな目

地球規模でみれば、あと数度でも角度(進路)が違っていたら八重山へ直撃したかも…と思うと恐ろしくなります。さぁ、今年はどんな台風が西表島に接近するのか…。

◆ビールが美味しくなります

話は変わりますが、ここ竹富町では約一か月前に健康診断があり、その結果が数日前に届きました。

普段まったく見ることのない単位の数値がズラリと並び、一体何を言わんとしているのか…理解するのに少々時間がかかりましたが、要するに「もうちょっとお酒を控えたほうがいいんじゃない?」というメッセージでした。なんとも辛い結果です…。

これからの季節、ビールが最高に美味しくなります!
ついつい2杯、3杯とジョッキをおかわりしてしまいがちですが、ツアーの続く毎日なのでガイドは節制しなくてはいけませんね。台風休みだけのんびり乾杯が今年の目標です!

▼しばらく宴はおあずけです(泣

◆台風より怖いもの、それは…

実は夏の間、台風よりもっと怖い事があります。それはエアコンの故障です!
離島ゆえ、壊れた時に修理を依頼しても一週間、いや二週間先になる場合もあります。

ぬる~い風が出てからでは遅いのです!
普段から冷え具合やモーター音に神経をとがらせ、早期発見、早期修理に努めるのが夏を快適に過ごすコツなのです。

 リュウキュウコノハズクに出会いました 2014年6月20日


みなさん、こんにちは!

夜になると、何処からともなく「リュウキュウコノハズク」が、そして朝になれば「リュウキュウアカショウビン」の鳴き声が聞こえてきます。

夜は「ホー…、ホー…」と子守唄、朝は「キュロロロロ~♪」と目覚まし時計になってくれる鳥たちのさえずりに、幸せのひと時を感じます。これも西表島生活の魅力ですね。

ここ最近、風車スタッフの家の近くに、リュウキュウコノハズクが毎日現れるとのこと。貴重な写真を撮ってきてくれました。

愛嬌たっぷりのフクロウって癒されますね。と思ったら、なにやら「ふくろうカフェ」なるお店がブームのようですね。うーん、納得!

これから西表島に宿泊される予定の方は、ぜひ懐中電灯をお持ちくださいね。真夏の夜のお散歩は、日中とは違った動植物との出会いがありますよ。

 日本最南端の読者? 2014年6月18日


みなさん、こんにちは!

風車では約3年前から「朝日小学生新聞」を購読しています。
夏休みや春休みに多くのファミリーがカヌーツアーに参加されるので、小学生のお子様に少しでも分かり易いガイドをするため、この新聞からたくさんのヒントをもらっています。

朝日学生新聞社HP

◆朝日小学生新聞とは?

皆さんは「小学生新聞」と聞くとどんな印象を受けますか?
「小学生が読むための新聞」であるのは間違いないのですが、それを大人が毎日読むとどうなるのでしょうか?

実際に毎日読んでいる私の感想として、小学生新聞はかなり勉強になります!
全般的にやさしい言葉で表現するよう気を遣いながら記事にしてくれているので、時事問題についてもとても解釈し易く、大人が「今さら他人に聞けない」ような話題を解きほぐしてくれています。

◆配達してくれるの?

ここで西表島の新聞配達事情について説明します。

石垣島に拠点を置く地元の新聞社「八重山毎日新聞」では、朝一番の西表島行の定期船に新聞を乗せ、西表島の港に着いたら担当の方がすぐに受け取り島内の読者に配達してくれます。どこの集落から配達されるのか分かりませんが、風車のある船浦集落は午前9時頃に配達されることが多いです。

しかし、朝日小学生新聞に関しては事情が違います。

まず、新聞が販売される日の朝に沖縄本島から石垣島へ飛行機で運ばれてきます。そして、次の日の朝になってからようやく西表島へ定期船で運ばれてくるのです。

そうです。一日遅れの新聞なんです。

八重山毎日新聞の場合は島内に配達業の方がいるので自宅のポストまで配達してくれますが、朝日小学生新聞は港まで自分で取りに行かないとならないのです。
上原港にある安栄観光のチケット売り場で一時的に預かってもらえるのですが、新聞が折れ曲がったり風で飛ばないようにダンボールの入ったビニールで丁寧に梱包されています。

これは朝日小学生新聞に限った話ではありません。以前、読売新聞を購読した事もありましたが、その時も同じように一日遅れでの到着でした。

西表島で朝日小学生新聞を購読しているのは風車だけです。西表島の南にある波照間島に読者がいなければ風車が「日本最南端の朝日小学生新聞の読者」になります。小学生じゃなくてオジサンですが…。

◆味のあるレトロなお支払い

朝日小学生新聞は数カ月購読を続けると、忘れた頃に新聞と一緒に請求書が届きます。
請求書といってもメモ用紙に手書きで明細が書かれただけのもので、それを持って郵便局へ行って送金をします。しかも5ヶ月分まとめての請求!決して支払いが滞っている訳ではありませんよ~(^-^;

◆ゆっくり、じっくり新聞を読む楽しさ

いまやネット社会のおかげで日本の果ての西表島にいても、全国紙がその日の朝に読める時代になりました。しかし、たくさんの方々の協力による「たすきリレー」で届く一日遅れの新聞もなかなか良いものですよ。

長い時間と距離を経てようやく届いた新聞なので、おのずとじっくり時間をかけて読みたくなります。

特に朝日小学生新聞は子供向けの新聞なので「ニュースをいち早く詳細に伝える」といったノリではありません。最近話題の出来事を「簡単に、分かりやすく」教えてくれる記事が中心なので、1日や2日後に読んでもまったく気にならないのです。

そういう意味ではへき地向けの新聞かもしれないですね。

 西表島産の美味しい新米が届きました 2014年6月7日


みなさん、こんにちは!

先日、関東甲信地方がいよいよ梅雨入りしたニュースを耳にしました。こちら西表島では、すでに稲刈りのシーズンを迎えています。内地ではちょうど田植えが終わる頃でしょうか。

◆つやっつやの新米とどきました!

そして本日、西表島の米農家の方から今年度の新米25キロを届けてもらいました。

実は100キロ注文しているのですが、いっぺんに届けていただいても置き場所がないので少しずつ配達をお願いしているんです。

お米25キロで「少しずつ?」と思うかもしれませんが、これからカヌーツアーの観光シーズンに突入するので、参加者の皆さんにおにぎりを食べていただくと、あっという間に消費してしまうのです。

農家の方に教えてもらいましたが、新米はたっぷり水分を含んでいるので水を少なめに炊くのがいいそうです。3合のお米に対し2合分の水でいいとか。

西表島のきれいな水と空気で育ったお米でつくったおにぎりは最高に美味しいですよ。
ぜひ一度食べに来てくださいね!

▼風車特製おにぎりのお話はこちら
風車特製おにぎり

 西表島の天然もずくを求めて! ~収穫編~ 2014年4月16日


みなさん、こんにちは!

春休みの賑わいも過ぎ、4月の西表島はとても静かな毎日です。

◆夏のはじまり、4月の西表島

海びらきの頃に比べると更に気温も上がり、夜はクーラーなしでは寝られない日も増えてきました。これから続く長い長い亜熱帯の夏の始まりです。10月までクーラーには壊れることなく頑張ってもらいます!

今の時期、沖縄は「うりずん」と呼ばれる季節を迎えています。澄み切った青空が広がり、湿度もそれほど高くないのでカラッとした初夏そのもの。間違いなく一年で一番過ごしやすい季節です。

なのに、なのに…。ゴールデンウィーク前だから?観光で来られる方は非常に少なく、もちろん風車も開店休業状態です。

◆でも、いいんです! Welcome 暇!

なぜなら、待ちに待った「もずく」のシーズン到来です!!ということで、今日はスタッフ総出で「もずく採り」に行ってきました。

場所は風車のホームである船浦湾。ちなみにここのもずくは他の場所に比べると成長の時期が少し遅いような気がします。
一か月前に下見へ行ってから、どれほど成長したのか楽しみにしながらカヌーで出発しました。

※一か月前の様子はこちら

どうですか!?
防波堤の裏側に広がる青い海!!

◆もずく採りに一番大事なこと…

カヌーで漕ぐこと約15分でポイントに到着です。この日の干潮はお昼過ぎ。一番暑い時間帯で気温は27℃。水温もおそらく25℃以上あったと思います。

もずく採りにテクニックなどありません。一番大事なのは「マンパワー」です!
解放感あふれる広い海の真ん中で、黙々と淡々と何も考えず、ただひたすらもずくを採る。最高のストレス発散でテンションは上がるばかりです。

ちなみに、もずくは海の中をのぞいたらすぐにわかります。海藻や珊瑚の破片などにくっ付いて、ユラユラ~っと、ゆる~い感じに揺れています。

コレというもずくを掴みとり、砂や水草、紛れ込んでしまったカニなどを取り除いてからザルや洗濯ネットに入れます。

ひとすくいでこの位採れたら上等!

居酒屋ならこれで500円!?

 ある程度採ったらしっかり水分を切り大きなタライやバケツに移します。とにかく、食べる時の事を考えながら、採る時点でゴミを取り除くのがポイントです。

◆二番目に大事なこと…

もずく採りを始めてから30分、二番目に大事な「根気」に問題が発生しました!
もずくを採る時の姿勢、いわゆる「中腰」に耐えれなくなってきたのです。「腰が痛くては戦はできぬ」という言葉は聞いたことがありませんが、まさにそんな感じです。

一気に収穫のペースが落ち、さらには徐々に潮が満ちはじめ…。最初ひざ下だった水位は、あれよあれよという間に太ももまで上がってしまいました。
ちびっ子はそろそろカヌーへ避難しましょう。

タライ2杯分が今日の目標でしたが、1杯にも満たず泣く泣く半分で終了…チーン!

◆車に載せるまでがもずく採り

タライを載せたまま、のんびりカヌーを漕いで港へ戻ります。港へ着いたら目の前に車があるので載せるのは簡単です。

ちなみに歩いて来た場合は、海から浜辺まで、えっちらおっちら手で運んでから駐車場に置いてある車まで運ばなければなりません。非常に大変な作業でヘトヘトになります。タライ半分のもずくでさえ、大人の男性一人では持てない重さなのです。

重さを量ったら、なんと10キロ以上ありました!

もずく採りは本当に楽しいのですが、採った後の事も考えながら量を調整しないと後で大変な目に遭うのです。

◆もずくの塩漬け

持ち帰ったもずくは長期保存できるよう、早速、塩漬けにします。海で採ったままのもずくを冷凍庫で保存するご家庭もあるそうですが、私の周りでは塩漬け派が多いかもしれません。それを証拠に、この時期、西表島のスーパーでは塩が品薄になることがあります。

塩の分量ですが、人それぞれレシピがあるようで、もずくの分量に対して10%という方もいれば30%という方もいます。その辺は曖昧なので風車でもその年の気分によって適当に処理しています。要するに正解はあってないようなものですね。

◆贈り物に最適!もずくの塩漬けの作り方 ~風車編~

1. 迷うことなく豪快に塩を投入

今回はタライ半分に対し塩3kgを使用しました。

塩の塊をつぶしながら大きく両手でかき混ぜます。冷たくてヌルヌルした感触がなんとも気持ち良いのです。

ほどなくすると、もずくの水分がジワジワと染み出て、取り除けなかった海藻や水草などのゴミが浮き上がってきます。丁寧にゴミを取り除いたらザルへ移します。

2. グルグルしてヌメリを取る

ザルに入ったもずくを手でグルグルかき混ぜます。大の大人が一心不乱にザルをグルグルしている光景は不気味ですが、こうすることで余分なヌメリがどんどん下へ落ちていきます。残ったゴミはさらに取り除きます。

これが最後のゴミ取りなので真剣に行います。

3. ビニール袋に小分けする

グルグルが完了してきれいになったもずくを袋詰めしていきます。一袋に800gほど入れ、なるべく空気を抜いてから口をギュッとしばります。そして、念のためもう一度ビニール袋に入れたら「西表島産天然もずくの塩漬け」の完成です。

そして今回は20袋の塩漬けが完成しました!

直射日光のあたらない場所であれば、常温でも約1年は保存可能といわれている塩漬けもずくですが、なるべく早めに消費するようにしています。やはり生ものですからね。

◆ぜひ春も西表島へお越しください

沖縄といえば夏のイメージですが、春にもこんな楽しみ方があるのをお分かりいただけましたか?

私も移住するまでは「もずく」の事なんて深く考えたことがありませんでした。ましてや全国消費量の99%が沖縄県産だったとは驚きです。

もし、みなさんが春に沖縄を旅行する機会がありましたら、ぜひ「もずく採り」も体験してほしいと思います。

 西表島のお米 2014年4月14日


みなさん、こんにちは!

西表島にはたくさんの田んぼがあります。
南国沖縄とはいえ、水をはった田んぼを見るとホッとするのはやはり日本人だからでしょうか。

◆日本一早い田植え

西表島では3月上旬にはすでに田植えが終わります。同じ田んぼで年に二度お米を栽培する「二期作」が主流のようです。

似たような言葉で「二毛作」というのがありますが、二毛作とは同じ場所で年に二度違うものを栽培することです。社会科の復習ですね。

そして、新米が出回るのは7月上旬。7月上旬といえばマンゴーやパインも最盛期を迎え、すでに梅雨も明けた西表島は夏真っ盛りです。

◆風車のおにぎり

当店のツアーランチでお出ししている「おにぎり」は、基本的に西表島産のミルキークィーンという品種のお米と黒紫米(もち米)を使用しています。
どちらも西表島の美味し水と空気で育った貴重なお米です。もし風車のツアーに参加されることがあったら、ぜひご賞味ください!

→ 風車のおにぎり

◆鳴り響く爆音!

先日、のどかな田園風景を撮影をしていると、突然「バーン!!!」という銃声が鳴り、一瞬にして緊張感が走りました。娘も驚き半泣きしながら私の元へ駆け寄りました。

よく辺りを見回すと、30メートルほど離れた場所にイノシシやカラスなどから農作物を守るための空砲が設置されていました。
この空砲、山道を歩いている時に遠くからその銃声を聞くことはありましたが、間近で聞いたのは初めてです。獣だけでなく人も逃げ出したくなるほどの威力でした。

実は空砲の写真も撮りたかったのですが、いつまた銃声が発射されるか分からないのでうかつに近寄ることができません。ということで、家に戻ってからネットで調べてみました。
すると、その空砲の正式名称は「爆音機」というそうです。

(株)ホクエツ

ただでさえ爆音なのに、さらに「スーパー」が付くなんて一体どれほどの威力なんでしょうね?
ついでに調べてみたら「バードキラー」なる製品も発見しました。

→ タイガー(株)

本当に鳥が死ぬ事はないと思いますが、それほどの爆音という意味なんでしょうね。

どちらもしっかり害獣を撃退してくれる頼もしさがありますね。もし西表島で銃声のような音が聞こえたとしても、おそらく爆音機かと思われますのでご心配なく。