<生き物たち> カテゴリーの記事
2020年 大晦日 in 西表島! 2020年12月31日
【 大晦日に寒波到来!】
数日前からの寒波到来によって、ここ西表島でも最低気温が10℃近くまで下がって厳しい寒さに見舞われました。一年に数回しかない寒さです。
今日は危うく暖房のきいた部屋でダラダラと一年を締めくくってしまうところでしたが、防寒対策をしっかりして家族で海へ出かけてきましたよ。
なぜなら、海岸沿いには寒さで仮死状態となった魚たちがたくさん打ち上げられるのです。
【 一年の締めくくりは海の幸で 】
そして、この日一番の収穫となったのが島ダコ。夕飯のおかずには十分すぎるサイズです。
ニンニクとニラと一緒にバター醤油炒めにして、紅白歌合戦のNiziUを見ながら、年越しそばとあわせて美味しくいただきました。
寒波がやってくると海水温が一気に下がるので、普段、温かい海で暮らしている南国の魚にとっては、まさに命をかけた「試練」なんでしょうね。
【 今年一年ありがとうございました 】
未曾有の事態に見舞われた2020年でしたが、来年もまだまだ辛抱の日々が続くことになりそうです。
しかし、焦ることなく、やがて来る春に備え、風車らしく無理のない丁寧な営業を心掛けて2021年を過ごしていきたいと思います。
社会が混乱する中にあっても当店のカヌーツアーにご参加いただいたゲストの皆さまに感謝いたします。本当にありがとうございました。
来年も西表島カヌーツアー風車をどうぞよろしくお願いいたします。
ジャングルクイズとソウルフード!? 2018年6月26日
こんにちは~
風車のダイちゃんです!
梅雨も明け、西表島に正真正銘の夏がやって来ました♪
今日はピナイサーラの滝上&滝つぼの1日コースにお出かけ。
ピナイサーラの滝は沖縄県で一番の落差(55メートル)を誇る滝として有名です。
年間を通してたくさんの人が訪れますが、滝の上まで山登りで行けるのも人気の理由の一つです!
【 ひょっこり遭遇No.1の生き物は… 】
トレッキング中は様々な生き物を観察できますが、ひょっこり出会う事の多い生き物といえばトカゲです。ちなみに西表島には5種類のトカゲが生息しています。
(1) サキシマキノボリトカゲ
遭遇率No.1!
愛嬌たっぷりの表情と動きがひょうきんなジャングルの人気者。
(2) イシガキトカゲ
コバルトブルーのしっぽが特徴。写真はサキシマハブに捕食されてしまった瞬間です(涙
(3) キシノウエトカゲ
40センチ近くまで成長する国内最大種のトカゲ。絶滅危惧種で国の天然記念物に指定されています。
ちなみにこのキシノウエトカゲ、子供の頃はしっぽがコバルトブルーでイシガキトカゲにそっくりなんですよ。見分けがつく方はかなりのトカゲ通です。
(4) サキシマカナヘビ
鮮やかな緑と長ーいしっぽが特徴の気品あふれる美しいトカゲさん。
(5) サキシマスベトカゲ
ごめんなさい、写真が見つかりませんでした(汗
その名の通り、すべすべしたウロコで覆われた茶褐色の10センチほどのトカゲです。
私的にはサキシマスベスベトカゲの方が覚えやすいと思うのですが笑
ぜひググってみてください!
【 ダイちゃんのお気に入りはコレ! 】
ツアーを盛り上げてくれる西表島のトカゲ達ですが、中でも私が一番好きなのはサキシマキノボリトカゲです!
その名前の通り木登りが上手で樹上で暮らしており、背中の色や柄が木にそっくりなんです。
木にくっついて止まっていると、見慣れた私でもスルーしてしまうほど隠れるのが上手です。
でも、見つけてしまった時、本人はまだ気づかれていないと思っているのか(?)ジーっと微動だにせず静止の姿勢を崩しません。
その姿をゲストと一緒に眺めていると「かわいいなぁ~」って思います笑
【 ジャングルクイズ! 】
ツアー中、木に擬態しているサキシマキノボリトカゲがいたらクイズタイムの始まりです!
「トカゲが隠れているの分かりますか?この辺ですよ~」と少しヒントも出してみます。
こんな形で自然に触れ合っていただけると私も嬉しくなります。
普段は爬虫類が苦手な方でも、西表島なら生き物を観察しながらツアーを楽しめると思います。
【 うちなーランチ&おやつ 】
約50分の山登りで滝上に到着したら、絶景の見える青空食堂でランチ!
ガイド手作りの八重山そばをお出しするまでゲストの皆さんはしばし休憩。。
お腹いっぱいになったら次は滝つぼを目指します。
来た道を戻ってカヌーを降りたポイントから別ルートを約20分歩きますが、夏のジャングルは暑くて湿度も高いので着ているシャツは絞れるほど汗をかきます。
ピナイサーラの滝の上と下(滝つぼ)に行くこのコースは体力を一番使うハードなスケジュールです。でも、滝つぼでは泳ぐこともできてリフレッシュが最高に気持ち良いのです。
滝つぼで暑さを吹き飛ばした後は、夏バテ解消に良い麦茶とムーチー(鬼餅)でティータイムです。ムーチーとは原料に紅芋を使用したお餅のことで、風車では砂糖控えめの優しい甘さで作っています。
ちなみに沖縄では旧暦の12月8日に健康や長寿を願ってムーチーを食べる習慣があるんですよ!
沖縄づくしのランチとおやつで元気を取り戻したら、さあ帰りましょう!
【 また会う日まで! 】
帰りはお店でシャワーを浴びてスッキリしてから帰ってください。
最後のお仕事、ホテルや港でゲストの皆さんとお別れするのは、いつまで経っても慣れません…。暑くて過酷な(?)ジャングル体験を一日いっしょに過ごしたメンバーですから、お別れはやっぱり寂しい(涙
でも、この西表島で再びお会いできることを願い…また会う日までのサヨナラです!
【 本日ご案内の1日ツアー 】
ピナイサーラの滝を一日かけて周る ピナイサーラの滝(滝つぼ&滝うえ)ツアー は、滝上からの絶景が一番の見どころです。
真夏のジャングルで汗だくからの滝つぼクールダウンを楽しみたい方、いらっしゃーい!!
野生動物の世界に思いを馳せる 2016年9月1日
【 ピナイサーラの滝(滝つぼ&滝うえ)ツアー 】
風車のガイドは夏場は毎日のようにピナイサーラの滝上に行っているので、周囲に少しでも変化があれば気付くことができます。
季節感の乏しい沖縄ですが、植物の様子やジャングルの気配で季節の移り変わりを感じることができます。
今日は鳥の羽がたくさん飛び散っているのを見つけました。最近、イリオモテヤマネコのフンもよく見かけるので、これはイリオオテヤマネコに捕食された跡かもしれませんね。
みんなでわくわくランチを食べながら、人間とは関わりの無いジャングルの中での出来事について想像にふけりました。
by だいちゃん
西表島の日常をちょっとだけ…台風前の一コマ 2015年7月12日
【 恒例の台風対策 】
心配された台風9号でしたが、ここ西表島では大きな被害もなく、恵みの雨と束の間の休息をもたらしてくれた程よい台風でした。
恒例の台風対策も今年は6名のスタッフ総出で行ったので短時間で済みました。カヌーが飛ばされないようロープで固定したり、外に置いてある物を一つ残らず屋内へ保管したり、重たい木戸を窓に取り付けたり…。
ところが、人間にとっては重要な台風対策の片付けですが、野性生物にとっては何とも迷惑な場合もあるようです。
数カ月ほど置いたままになっていた板を持ち上げると、その下からサキシマハブが出てきました。気持ち良く昼寝の最中だったのか、迷惑そうにゆっくり茂みへ逃げていきました。
【 風車伝統の…!? 】
アレもコレもといろいろある台風対策ですが、中でも一番盛り上がるのが新人スタッフによる業務用車両の避難です。
一番風の当たらない場所にある建物の壁ギリギリに一代目のハイエースを駐車し、その隣に10センチ隙間を空けてもう一台のハイエースを停めます。こうすることにより暴風による被害を最小限に防ぐのです。
今回は新人スタッフの浅野と鈴木による駐車でしたが、二人とも非常に落ち着いたハンドルさばきで100点満点の出来を見せてくれました!
この風車伝統のギリギリ駐車を最後に、台風対策は終了となり台風休みに入ります。
【 夜の訪問者 】
次第に大きくなる雨風の音を聞きながら家族団らんのひと時を過ごしていると、スタッフから連絡が入りました。
「コノハズクを保護しました。飛べないみたいです。」
スタッフが道路にうずくまっていたコノハズクを発見し、車に轢かれては大変だと保護しました。
見る限り目つきもしっかりして元気そうですが、本当に飛んで行く気配は無さそうです。骨折や出血の痕は見られないのでしばらく様子を見ることにしました。
西表島では野鳥が建物の窓に激突して脳震とうを起こしたり、運が悪ければ首の骨を折って死んでしまうことがよくあります。
窓ガラスに映った木や山の景色が本物の自然と区別がつかなく衝突してしまうのです。
しばらくしても飛び立つ様子が無さそうなので、西表野生生物保護センターへ電話連絡して指示を仰ぐことにしました。
すると「近くに親鳥がいるかもしれないので元の場所へ戻すのが良い」との回答をいただいたので、保護した場所の安全な所へそっと置いてあげました。
次の日の朝、昨夜の場所を確認しに行くとコノハズクの姿はありませんでした。きっと親子仲良く西表島のジャングルへ無事かえっていったことでしょうね。
【 西表島を旅行中に傷ついた野生生物に出会ったら… 】
野生生物の宝庫、西表島。島に暮らす住民に限らず、観光客の皆さんも旅行中は野生生物に出会う機会が多いことでしょう。
西表野生生物保護センターのホームページには、イリオモテヤマネコをはじめとする島内の野生生物に関する情報がたくさん載っています。その中に「けがをした野生動物を見つけたら」というメニューもありますので、旅行前に一度ご覧になると良い勉強になりますよ。
もし、西表島を訪れてドライブや夜の散歩などの最中にケガや病気で弱っている野生生物を見つけたら、ぜひ保護活動にご協力ください。
●西表野生生物保護センターHP 「けがをした野生動物を見つけたら」
リュウキュウコノハズクに出会いました。 2014年6月20日
【 むむむ? 誰かが見てると思ったら… 】
夜になると、何処からともなく「リュウキュウコノハズク」が、そして朝になれば「リュウキュウアカショウビン」の鳴き声が聞こえてきます。
夜は「ホー…、ホー…」と子守唄、朝は「キュロロロロ~♪」と目覚まし時計になってくれる鳥たちのさえずりに、幸せのひと時を感じます。これも西表島生活の魅力ですね。
ここ最近、風車スタッフの家の近くに、リュウキュウコノハズクが毎日現れるとのこと。貴重な写真を撮ってきてくれました。
愛嬌たっぷりのフクロウって癒されますね。と思ったら、なにやら「ふくろうカフェ」なるお店がブームのようですね。うーん、納得!
これから西表島に宿泊される予定の方は、ぜひ懐中電灯をお持ちくださいね。真夏の夜のお散歩は、日中とは違った動植物との出会いがありますよ。
ヨナグニサン 2014年6月10日
【 日本最大、世界最大級の蛾 】
先日、ツアー中に「ヨナグニサン」という蛾(ガ)を見つけました。残念ながらすでに死んでいましたが、西表島で暮らしていてもなかなか見かけることのできない貴重な生物です。
ヨナグニサンは日本最大、世界でも最大級の大きさの蛾で、ゴジラに出てくるモスラのモデルにもなったともいわれています。
日本最西端の与那国島で発見されたことから「ヨナグニサン」という名前になったそうです。日本では与那国島、西表島、石垣島にのみ生息し、沖縄県指定天然記念物でもあります。
【 アヤミハビル 】
与那国島には、ヨナグニサンの生態を映像やパネルなどを使って詳しく紹介してくれる「アヤミハビル館」という施設があります。
→ アヤミハビル館ホームページ
私も一度だけ行ったことがありますが、館内には生きたヨナグニサンが飼育されていたり与那国島の昆虫標本もたくさんあって、与那国島の自然に興味がある方には欠かせない観光スポットです。
ちなみに、与那国島ではヨナグニサンの事を方言で「アヤミハビル」と呼ぶそうです。
【 極限まで進化したヨナグニサン 】
ヨナグニサンは進化の過程において口が退化した生き物です。成虫になってからは食事を一切せず、寿命も一週間ほどしかないので生きている姿を見る機会はなかなかありません。
以前、真夏の夜に家族でドライブをしていたら、かなり衰弱したヨナグニサンが空から落ちてきました。噛んだり、刺したりするわけではないのですが、あまりの大きさに皆ビビッてしまい遠巻きに眺めるばかり…。
【 最後の大仕事 】
道端に落ちたままのヨナグニサン…。
しばらく経っても再び飛び立てる様子ではなさそうなので、そっと車に乗せそのまま家路につきました。しかし、家に到着する頃には、かわいそうに息絶えてしまったのです。
手元にヨナグニサンがいる機会なんて滅多に無いのでじっくり観察していると、傍らに何やら小さなプツプツがたくさん落ちていました。
そうです、ヨナグニサンの卵です!
残りわずかな力を振りしぼって数十個の卵を産んでいたのです。
最後の大仕事をしっかり成し遂げたお母さんの姿に、同じ母親として感動したと同時になんとも切ない気分にさせられました(涙
【 何日経ったでしょうか… 】
生物に詳しい方にお聞きしたところ、ヨナグニサンの赤ちゃんはアカギの葉っぱが大好物だそうです。さっそく裏山に生えているアカギの大木から美味しそうな若葉をたくさん採って、卵の周りに置いてみました。
何日経ったでしょうか…。しばらく観察を続けていると、なんと可愛らしい幼虫が卵から孵って(かえって)いるではありませんか!
【 食べて、食べて、また食べて! 】
無事卵から孵った幼虫たちはムシャムシャ葉っぱを食べ続け、日毎にどんどん大きくなっていくのが分かります。とにかくアカギの若葉を食べまくるのですが、その若葉を調達するのが大変なくらいの食欲です。
大きくなるにつれ体は粉砂糖を振りかけた毛虫のようになり、そのままクリスマスケーキに飾りたいぐらいです。
しかし、こんなに真っ白だと自然界では目立ちすぎ?鳥などに一発で見つかって、かえって危険じゃないのかな…と心配になります。
【 別れの時 】
毎日観察を続けていると当然わが子のように愛着もわきます。
いっそ羽化しても飼い続けたかったのですが、この子達が暮らす場所はやはり西表島の大自然です。ある程度大きくなったので自然へ返すべきと思いアカギの木に放してあげました。
生存競争の厳しい大自然を生き延び、立派な羽を広げて大空を舞いますように…。と親心ながらに祈ることしかできない別れの日でした。
野生生物との出会いが豊富な季節です! 2014年6月9日
【 亜熱帯ジャングルに行こう! 】
一番人気のピナイサーラの滝(滝つぼ&滝上)コースでは、マングローブでのカヌー体験はもちろん、ジャングルトレッキングが他のコースに比べて長めに楽しめるのが特徴です。
梅雨明け間近の西表島ですが、暑さはとっくに真夏モードです。ジャングルの中はとりわけ蒸し暑く、まさにサウナ状態。ところが、人間には参ってしまうこの暑さですが、野生の生き物たちにとっては過ごしやすい気候のようです。
【 なにやらジャングルが活気づいてるってホント? 】
人間界で「今日はムシムシするね~」とか「あっついねぇー!」なんて会話が飛び交う日は、ジャングルに住む生き物たちは特に活発に動き回っていることでしょう。
そして、そんな日にカヌーツアーへ出かけるとたくさんの出会いが生まれます。
【 大自然の一部になってみよう! 】
カヌーツアーが開始すると、しばらくの間はあまり生き物が見つけれないかもしれません。しかし、徐々に西表島の自然に目が慣れてくると、ひっそり擬態している生き物までわかるようになります。
一見同じように見えるマングローブや砂地をチョコチョコと動き回るカニたちにもいくつかの種類があります。
生き物たちの見分けができるようになったら、あなたも亜熱帯ジャングルの一員になった証拠です。
ジャングルトレッキングで一息つきたくなったら周囲をじっくり観察してみてください。そんなあなたをジーっと見つめるジャングルの住人がきっといるはずですよ。
西表島のハブ 2014年2月7日
【 西表島には毒蛇のサキシマハブが生息しています 】
ツアー中に思いがけず出会ってしまうサキシマハブ。本来は夜行性の生き物なので、昼間は踏んだりむやみに刺激しない限り噛まれることはありません。
【 ハブを踏む!? 】
あえてハブを踏む人などいませんが、足元が草むらや藪を歩くときは注意が必要です。
ツアー中に歩くトレッキングコースは、基本的にはしっかり足下が分かる場所を歩き、ハブに限らずハチや毛虫、ムカデなど危険生物を確認しながらガイドが先導します。
風車の全ガイドは赤十字救急法救急員の資格を取得し、万が一に備えツアー中はファーストエイドキット(応急処置セット)を携行しています。
とはいえ、ジャングルで出会いたくない生き物No.1ですね。