西表島カヌーツアー風車スタッフブログ

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 ツアーガイド向け講習会が開催されました! 2021年1月20日


こんにちは。ガイドの星です☆

去る1月13日〜1月15日の3日間、西表島カヌー組合主催のガイド向け講習会に参加してきました。西表島におけるアクティビティツアーの現状や今後の課題などを話し合う、とても内容の濃い講習会でした。また、世界自然遺産の屋久島で活躍されているプロガイドの渡邊太郎氏にもお越しいただき、世界遺産候補地としての西表島が進むべき道しるべについてもお話しいただきました。

◆講習会1日目

初日は環境省による西表野生生物保護センターのバックグラウンドツアー。

イリオモテヤマネコ保護に関する環境省の取り組みや、普段立ち入ることのできないバックヤード(事故による怪我などで保護された野生生物の治療室や野外ケージなど)の視察など、興味深いものばかりでした。

  • ヤマネコなどの野生生物が負傷した際に運び込まれる診察室や手術台の見学
  • 治療が必要な野生生物が野生復帰を果たすまでの過程について
  • ヤマネコの個体数を確認するための新たな調査の開始
  • ロードキル(交通事故)防止のための取組みや課題

などなど、ツアーのゲストからほぼ毎回聞かれる「イリオモテヤマネコ」について、知っているようで知らない事をたくさん教えていただき、野生生物保護に対する考えがより一層深まりました。

今後、西表島に遊びに来る観光客の皆さんへイリオモテヤマネコの生態や生物保護の重要性についてより詳しく、より分かりやすく伝えていきたいと思います。

◆講習会2日目

2日目はフィールドの管理および保全、現状と今後の課題を話し合うための事前視察です。

まずは実際にピナイサーラの滝へ行き、危険箇所や保全、管理が必要だと思われるポイントをリストアップしていきます。

今年一番であろう晴天に恵まれ、講習生全員リラックスムードでジャングルを歩きます。ベテラン、若手関係なく建設的な意見を出し合えた良い時間でした。

◆講習会3日目

最終日は、前日の視察であぶり出された議題について、皆で詳しく話し合いました。中でも特に印象に残ったのは負傷者などの要救助者が出た場合のフィールドでの救助方法、体制についてです。

これまで西表島カヌー組合では救助者を担架で運搬してきましたが、果たして急斜面の多いトレッキングルートにこの方法は適してるのか? という疑問に対し、屋久島でガイドをされている渡邊さんからは「簡易的な持ち運びやすいハーネスを自作しています」といったお話しがありました。

それをヒントに「重い担架ではなく警察が使う遺体袋などを使うのはどうか」など、様々な意見によって改善の余地が生まれました。

他にも救助活動をスムーズに行うための連絡体制の強化についてなど、今回の講習会がきっかけで新たな取り組みが増え、今後、西表島カヌー組合の安全対策がより良いものになると感じるとともに、風車のツアーにも今回得た知識を活かし、今まで以上に安全度の高いガイドをしていきたいと思いました。

屋久島の山岳ガイドである渡邊さんからの目線、講習生である西表島のガイドからの目線。
双方、様々な意見や質問が挙げられ、西表島のフィールド管理や保全、ツアーの安全に関することはもちろん、西表島カヌー組合やそれ以外の西表島全体の業者が今後どうあるべきかなど、深くまで入り込んだ内容の濃い話し合いでした。

◆講習会を振り返って

普段、ツアーで最も行くことの多いピナイサーラの滝ですが、今回の講習会を通して、自分自身では気が付かなかったフィールドの課題や改善点も多く、より安全やフィールド管理に対する意識が強くなりました。

特に渡邊さんによる屋久島での取り組みや課題に関するお話は、世界自然遺産登録を目指す西表島のガイドにとっては具体的なモデルとなり、とても役に立つ内容ばかりでした。

何より今回は渡邊さんをはじめ、環境省、竹富町、沖縄県の職員の方にもお越しいただき、西表島カヌー組合のメンバーも含めた全員が一体となって西表島の将来について話し合う場に参加できたことが、僕自身にとって貴重な経験となりました。

今回の講習会で学んだことを活かし、ゲストの方たちに来る前よりも西表島を好きになってお帰りいただけるようなガイドができたらいいな。と思います!

 竹富町観光案内人免許の申請が終了しました 2020年7月15日


本日、竹富町観光案内人条例(通称:ガイド条例)に基づく竹富町観光案内人免許の申請を終了しました。

◆竹富町観光案内人条例とは?

観光客や事業者の増加によって西表島の自然環境負荷が懸念される中、アクティビティ事業者について竹富町が基準を設け、免許制を導入することになりました。それにより、竹富町では2020年4月よりガイド条例が施行されました。

竹富町観光案内人条例

竹富町ガイド条例施行
*八重山毎日新聞より引用

当初4月の申請予定がコロナ禍の影響で延期となり、本日7月15日、無事に申請書を提出することができました。
今後は申請書を通して、当店と当店のガイドが条例に基づく要件に合致しているかどうかの審査会が開かれ、承認されたら免許証が発行されます。

◆大切なのは継続すること

ここで忘れてはならないのが許証の取得=良いお店、良いガイドの証明ではないということです。あくまで最低限の条件をクリアしているだけの事なのです。

例えるならば、車の運転免許証が取得できたからといって優れたドライバーかというと、それは違いますよね。
まずは若葉マークをつけて、ドキドキしながら公道を走り、スーパーの駐車場では何度も切り返しをしながら駐車します。

優良なドライバーというのは「運行前点検を実施する」「スピードの出しすぎに注意する」「危険を察知、回避しながら運転する」。バスやタクシー、運送会社などのプロドライバーともなると、前日の飲酒制限や労働環境の管理も徹底していることでしょう。

これと同じで、条例に基づくガイドの免許証はありがたく発行していただきますが、重要なのは免許証を所持することではなく、竹富町という日本最南端の小さな町が小規模事業者のために時間と労力をかけてつくった条例の背景や目的を理解し、その理念を達成するための努力を継続することだと思います。

◆ガイド条例の基本理念

ガイド条例の第3条に以下の記載があります。

第3条 観光案内人は、質の高い自然環境教育の重要な担い手でなければならない。

2 観光案内人は、竹富町、とりわけ西表島等の自然環境及びその生態系の保全に向けて、観光案内人どうし並びに行政及び関係機関と連携・協働しなければならない。

3 観光案内人は、竹富町におけるそれぞれの地域集落の慣習等を最大限尊重するとともに、地域集落等が主催する行事・活動等に積極的に参加又は参画する等、地域社会の振興に努めなければならない。

当店ではこの基本理念を尊重し、実践していきたいと思います。具体的には、

  • 当社に所属するガイドは西表島に関する知識を深めるために学び続けます →そして当社もガイドが学べる環境を整えます。
  • 竹富町、環境省、林野庁、駐在所との連携を重視し、また協力を惜しみません →当店は同業者の集まりである西表島カヌー組合に所属し、組合活動にも積極的に参加することによって横の連携を強化し、ツアー中に発生したトラブルに関しては組合員同士が協力しあう体制ができております。
  • 公民館活動へ積極的に参加します →代表の大谷は昨年度はPTAの事業部長を務め、今年度は地元である上原公民館の書記会計を担当しています。PTA活動や公民館活動を通して地域の人とのつながりが深くなり、逆に西表島のことを様々な角度から教えてもらっています。
◆観光業のこれから

西表島の観光業に関係のない島民の方々が特に重視しているのは、ガイドが公民館活動(自治会活動)へ積極的に参加しているかどうかです。そして当店では地域社会の理解がないと観光業の発展はないと考えております。

当店のツアーに参加していただくゲストの方々が当店のガイドだけでなく、住民の皆さんからも温かく迎えていただけるよう、これからもツアー業務以外の地域活動にも積極的に参加していきたいですね。

 当店は沖縄県公安委員会指定のマル優事業者です 2020年7月14日


沖縄県ではカヌーやシーカヤック、SUP、シュノーケル、ダイビング等のマリンレジャー業者は、沖縄県水難事故の防止及び遊泳者等の安全の確保等に関する条例において、沖縄県警に事業届を提出することになっています。

その条例とは、一般的で言われるところの水上安全条例です。

◆沖縄県でマリンレジャー業者になるには

事業届に関する書式はとても簡単なもので、認可制ではないので警察署の窓口に行けばすぐに受理してもらえ、開業することができるのです。
この参入障壁の低さこそが沖縄県におけるマリンレジャー業者の安易な増加を招き、ここ西表島においても現在、130社超の業者がひしめき合う異常事態となっています。

それだけの数のショップがホームページやフェイスブックなどのSNSを展開しているので、今、このブログを読まれている皆さんには「よくぞ見つけていただきました!」と感謝の気持ちで一杯です。
ちなみに、今日のブログはツアーのショップ選びに迷っている方以外はあまり必要な情報ではありませんのでご注意ください!笑

◆安全対策優良海域レジャー提供業者(マル優事業者)とは

水上安全条例の中に、沖縄県の公安委員会が定めた安全対策の基準に適合した業者を安全対策優良海域レジャー提供業者(通称「マル優事業所」)として指定するという条項があります。安全対策優良海域レジャー提供業者は通称『マル優事業者』と呼ばれています。

→ OMSB マル優事業者とは?

指定期間は一年間です。よって、継続してマル優事業所として認定されるためには、毎年一回は公安委員会による審査を受ける必要があります。

◆警察官による審査

マル優事業者としての審査は公安委員会から委託を受けた警察官が行います。
当店も年に一度、沖縄県の八重山署から警察官が立ち入りで安全対策についての調査が入り、当店の安全対策が基準を満たしているのかを第三者の目でチェックしてもらっています。

おかげさまで当店では平成20年より12年継続してマル優事業者としての認定を受けております。

◆当店がマル優事業所である理由

私たちが思うことの一つに、ツアーの安全対策に終わりはありません。

マル優事業者に認定されたショップの安全対策は完璧なのか?
答えは「No」です。

仮に認定されたとしても、常にヒヤリハットを検証し、オペレーションを改善し続ける必要があります。
その中で、一年に一度、当店に全くしがらみのない人の目でチェックしていただくというのは、安全に対する意識の向上を生み、対策をより明確にできるという効果があります。

当店の上を行く安全対策を施しているショップがあれば、その情報も教えてもらえます。
そしてそれが目標となり、良いものを取り入れることにより、当店が更に安全度の高いショップになるのではないかと考えております。

◆マル優事業者としての責任

さて、マル優事業者として認定を受けたら、認定されたショップにも義務が生じてきます。つまり警察官に報告し、チェックしてもらった内容が日常の業務でもその通りに行われていなければなりません。

例えば、当店のゲストにはツアーが始まる前に店舗まで一度来ていただきます。なぜなら、レンタルシューズやヘルメットなどのサイズ合わせ、ブリーフィング(ツアーの事前説明)、トイレ休憩などを行うためです。

店内にはツアーの中止基準や注意事項、緊急時のフローチャートなどが掲示してあり、誰もが見られるようにしてあります。もちろんゲストの皆さまにも見ていただき、疑問点には担当のガイドが答え、納得していただいてからツアーがスタートします。

◆お墨付きだけでは問題アリ

ありがちな話ですが、石垣島から西表島へ到着したゲストが港で集合し、そのまま立ち話で、もしくはショップの送迎車の中でツアーの受付を行い、その場でレンタルシューズやライフジャケットを身に着けてフィールドへ出発するショップがあります。

この様な流れでツアーを開催するショップは、そもそも優良事業所として認定されることはありません。

本来ならば警察に提出した事業届に記載された店舗で受付作業をする必要がありますが、先に述べたように、お店を開くためには警察署の窓口に書類を提出するだけでOKなので、届け出内容と実務が違っていても事故が起こらない限り特に問題になることはありません。

しかし、マル優事業所は厳しい審査基準をクリアした者だけに与えられているので、届け出内容と違った内容でツアーを開催していた場合、事故やトラブルが起きた場合は大問題になる可能性があります。

そのため、当店では公安委員会からお墨付きをもらうのが目的ではなく、お墨付きをもらった内容を着実に実践することを重視しています。

◆ツアー業者の選び方

もしも西表島でアクティビティをするとなったら、あなたは何を重視してショップを選びますか?

安心感? 実績? ガイドの人柄? それとも値段の安さですか?

この中で一番簡単な選択方法は値段の安さですね。しかし、安全を求めるのであれば、ぜひ下記のアドバイスを念頭にショップ選びをしてください。

  • 迷ったらまずは「マル優事業所」かどうかをチェックする
  • マル優事業者であっても「ショップで受付をしてからツアーへ出発」という正しい流れで業務を行っているかチェックする
  • トリップアドバイザー等のクチコミサイトをチェックする

ここまで調べれば、ある程度のショップに絞られてくるかと思います。その先はコミュニケーションの印象、条件が合うかどうかで最終決定されるのが良いでしょう。

当店の安全対策への取組みは、当店が存続する限りは強化し続けます。
安全で安心なツアーを求める方、何か心配な点やご不明な点などがありましたらお気軽にご相談ください。

→ お問い合わせはこちら

<担当> 大谷(おおたに)

 西表島で遊ぶ方へ「レプトスピラ症」について 2018年6月15日


こんにちは!ガイドの星です☆

梅雨真っただ中の西表島ですが気温は30℃を超える日が多く、川遊びも快適に行える季節になりました。

いよいよ多くのお客様にお越しいただく夏休みが迫ってきていますが、西表島を訪れる皆さんに知っておいてほしいことがあります。
それは、山や川に潜む感染症のレプトスピラ症です。

◆レプトスピラ症とは?

初耳の方も多いかと思いますが、西表島に限らず山や川でのアウトドア大好きな方に知っておいてほしいのが「レプトスピラ症」です。

感染者が増える夏を前に、西表島では予防と対策を兼ねて毎年この時期に研修会が開かれます。
身体が資本である僕たちガイドにとって、レプトスピラ症は本当に本当に身近な感染症なので、先日行われた研修会には風車のガイド全員で参加してきました。

シーズン前の良い機会なので、今日は(も?)この感染症について真面目にお伝えしたいと思います。

◆まずは概要
  • 見た目からレプト(細い)+スピラ(螺旋)=レプトスピラ
  • ネズミなどの野生動物の腎臓に定着
  • 保菌動物の尿で汚染された水や土壌から感染
  • 湿った土壌の中で数か月は生存
  • 発症は初夏から秋にかけて多い
  • 国内では年間20~30例の報告
  • 沖縄(特に本島北部と八重山)での発症が多い
  • 38℃越の発熱、頭痛、筋肉痛、等
  • 潜伏期間は3~14日
  • 観光客が旅行を終えて沖縄を出てからの発症例もある

2017年の推定感染地域を見ると、沖縄県内において86%(19人)が八重山で感染し、その中の12人が西表島で感染しているというデータが発表されています。

西表島は一年を通して高温多湿な亜熱帯地域であり、山や河川も豊富という地理的条件も感染率を上げる理由になってしまっています。
沖縄以外でも東南アジアや中南米など、やはり気温も湿度も高い地域での感染が多くみられるそうです。

私たちガイドの職場はまさに山や川であり、一番身近な場所にレプトスピラ症が潜んでいるのです。

◆感染すると…症状は?
  • 発熱
  • 頭痛
  • 結膜充血
  • 悪寒

まるでインフルエンザのような症状ですが、微熱が一週間ほど続いてから高熱を出す方もいるそうです。
感染者は外での活動を主としているケースがほとんどで、ネイチャーガイド、農家、建設業の方々が感染してしまう傾向にあります。

◆観光で来る人は心配無用?

感染者のほとんどは現地のガイドや農家さんがほとんどですが、過去には観光客の感染も報告されています。

過去に報告された例でいうと、

“八重山で観光(川でのレジャー)をした後、地元(沖縄県外)に戻ると発熱等の症状がでました。しかし、ツアー中にガイドさんからレプトスピラの説明を聞いていたので病院ではすぐに診断がつきました。”

この様に、観光で来られる方の感染も皆無ではありません。

今回の研修は私たちガイドの健康被害対策のためはもちろん、ガイドが仕事をする中で沖縄以外では認知度の低いレプトスピラ症に関する知識を、観光客に普及させるためのものでもあります。

過去の例のように、自宅に帰ってから発症したとしても、お客様自身が「レプトスピラ症かも!?」と感じることで感染症の早期発見、治療が可能になります。

◆感染を予防するための対策

感染経路は汚染された土壌や河川に接触した際、傷ついた皮膚や粘膜から菌が体内に侵入します。
ということは、

  • 肌の露出を控えケガをしないようにする
  • 皮膚に傷がある場合、体調が悪い場合は川へ入らない
  • 素足で長時間、水田や川への入水を控える
  • ネズミなど野生動物との素手での接触は避ける
  • 川の水はそのまま飲まない
  • 川や池で遊んだ後は石けんを使い手洗いやシャワーをする

西表島に観光で来られた方がレプトスピラ症に罹患する確率は極めて低いので過度な心配は無用です。
しかし、一週間の休みを取るために徹夜続きで仕事を終えてきた!とか、病み上がりで体力が落ちている… とか、ケガが治ってないけど川で泳いじゃえ!なんて方は要注意です。

私たちガイドは夏に多くのお客様を万全な状態でお迎えできるよう、これからの季節、体調管理には一層気を付けていきます。

ツアーに参加される皆さんも、特にツアー前日は早めに寝て朝ごはんをしっかり食べ、万全な状態で遊びに来てくださいね!

 NACSJ 自然観察指導員講習会を受講しました! 2018年4月25日


こんにちは。ガイドの星です!
4月22~24日の3日間、僕たちガイドのスキルアップ研修として、日本自然保護協会(NACSJ)による、自然観察指導員講習会に参加してきました。

◆自然観察指導員とは?

“自然観察からはじまる自然保護”を合言葉に、自然観察を通して自然の魅力を感じてもらうとともに、自然を大切にしようと思う仲間を増やすための担い手のことです。

講習内容は3日間。
野外実習を中心に野外観察をする上で、指導員としての注意点や、どのような視点で自然を観察したら良いのかなど、普段、西表島の大自然の中でガイドをさせていただいている僕たちガイドにとっても、非常に興味深い内容ばかりでした。

内容は決して難しいことばかりではなく、五感を使って感じてもらうというのがほとんどでした。
これは植物や動物に詳しい人、そうでない人、大人から小さなお子様でも実践できるような内容でした。
目で観察したり、触ってみたり、絵を描いたり。

自然観察をするうえで大切なのは、植物や動物の名前や特徴ばかりを覚えるのではなく、まずは五感を使って感じたり、触れ合うことが自然の魅力を感じることの第一歩なのだと、3日間の講習を通して学ぶことができました。

さまざまな視点から自然を見ることによって、自分自身「発見」や「気づき」を多く体感することができました。

◆「発見」や「気づき」を提供するツアーを目指して

ぼくたちが住んでいる西表島には世界に誇れる大自然が存在しています。今回の講習で学んだものを存分に発揮できるフィールドがあります。

自分自身これからはさらに、身近にある大自然を日々感じながら生活していくと同時に、大人から小さなお子様までたくさんのゲストに、少しでも多くの「発見」や「気づき」を見つけてもらえるようなツアーを行っていきたいと思いました。

最後に参加したスタッフ全員、無事「自然観察指導員」になることができました~!

 【 研修最終日】スキルアップ研修終了! 2017年6月26日


スキルアップ研修もついに最終日を迎え、今日はこれまでの「まとめ」です。

西表島在住歴の長い女性2名にモニターとなってもらい、講師のLeeさんによるデモンストレーションツアーを開催してもらいました。

基本動作の反復動作の練習を行い、いざフィールドへ出発!

◆デモンストレーションツアー

Leeさんによるデモンストレーションツアーが始まりました。

ニュージーランドの現役ガイドが、しかもオペレーションマネージャークラスの方が大見謝川でガイドをするのは史上初のことでしょう。

Leeさんのガイドは当然のことながら目からウロコの連続です!

彼に教えてもらったことは可能な限り風車のツアーに取り入れていくつもりです。

詳しい内容はまだ企業秘密ですが、今シーズンは一部だけご披露しますね (^_−)☆

◆ニュージーランド式ツアー

ニュージーランド式ツアーの特徴は、とにかく説明が丁寧で一つ一つの事柄に根拠を説明します。

 「なぜ~をするのか?」
 「~をすることで~となる」

その根拠の信ぴょう性をより高めるのが、日頃のトレーニングとフィールドの下調べです。

Leeさんがオペレーションマネージャーとして勤務しているAbel Tasman CANYONSは、彼に言わせるとツアーを開催しているフィールド自体はニュージーランドの他のエリアに比べるとイージー(簡単)なコースだそうです。

しかし、ガイドは日々のトレーニングだけでなくOJTによる教育プログラムも完遂しており、会社での安全対策も国家基準をはるかに超えるレベルで設定し、しかもその基準をさらに見直し続けてより高みを目指しているそうです。

その評価として、Abel Tasman CANYONSで働いているガイドは他のエリアの同業他社から引く手あまただそうです。

風車のガイドもAbel Tasman CANYONSで数日間、研修でお世話になりましたが、現地のツアーフィールドと内容、ガイドの質の高さに圧倒されました。

◆NZプロガイドから見た西表島

体力のある若い欧米人をターゲットとしたツアーのガイドとして活躍しているLeeさんが、西表島のフィールドを見てどう思うか…。
実は来日前まで非常に気になっていました。

研修初日の話に戻りますが、彼が来島して挨拶もそこそこ、さっそく大見謝川へ出掛けて率直な感想を尋ねました。すると、

「この川は素晴らしい、Beautiful! 短い川だけど遊べるポイントがぎっしり詰まっているね。ガイドが頑張ればゲストはもっと楽しめるよ!」

と、嬉しい言葉が聞けました。

◆まとめのまとめ

午後からは、この5日間の研修で教えてもらった知識を風車のツアーに取り入れるまでの行程表を作りました。

・実際に新ツアーを開催するにはどうするか?
・開催できない要因、課題はなにか?
・それらをどのようにクリアしていくか?

「いつでも相談にのるよ。何かあったら連絡してね!」というLeeさんからの励ましの言葉で、出航時刻ギリギリの18時をもって5日間の全過程を修了しました。

◆研修を振り返って思うこと

この5日間、ほぼ全てのツアーを中止にして研修に励んでいたので、ご予約をお断りしたお客様には大変ご迷惑をおかけしました。

しかし、この5日間は当社のスタッフがガイドとしてさらに高みを目指すきっかけになりました。
ガイドを育てるのは素晴らしいフィールドではなく、ガイドと会社、双方の情熱なんだと感じました。

このような研修会を開催できたのは沖縄県産業振興公社の鈴木さんや玉城さんによる親身なサポートあっての事です。

そして、Leeさんの所属するAbel Tasman CANYONS代表のMr. Toine Houtenbos、昨年の秋からコーディネートでお世話になっているリアルニュージーランドの藤井さんによるご協力のおかげで、無事、スキルアップ研修を修了することができました。

風車はたくさんの方々の力強い支えがあって前へ進んでいます。
皆さん、本当にありがとうございます。

帰り際、Leeさんに「来年は1ヵ月くらい西表島にいたいね。」と言ってもらえました。

今回、5日間の研修のためにプラス4日間も移動日があるハードスケジュールにも関わらず、そんな嬉しい言葉が聞けたので、ただの社交辞令ではなく本当にまた来てくれるような気がします。

その時までにはLeeさんが驚くほどスタッフ全員がレベルアップしているよう、トレーニングを続けていきたいと思います!

“ヘルメットを叩いてみれば文明開化の音がする”

これからが新しいスタートです!

Lee san, Thank you so, so much!
See you again!!

 【研修4日目】まだまだ続くロープワーク基礎編 2017年6月25日


本日もロープワークの基礎について一日みっちり研修しました。

◆スキルアップ研修4日目

結び方はもちろん、ロープを使った救助訓練も行い、ハーネスを使用しないツアーでもロープを持参することによって回避できる危機について教えていただきました。

この数日間でわかったことは、

・とにかく毎日ロープに触れること
・頭で考えず体で覚える
・手元を見ずに素早く美しく結べるのが重要

懸垂下降の訓練では、ロープを回収しながら下降できるレベルまで到達するという目標もできました。

 【研修3日目】ロープワークさらに基礎編 2017年6月24日


本日も昨日に引き続き、ロープワークの基礎から始まり、ツアー中の安全確保について学びました。

◆スキルアップ研修3日目

危険を回避するためのお客様とガイドの立ち位置など、今まで気づかなかった細かい点も指摘され、スタッフ一同身の引き締まる思いで一日過ごしました。

夜も時間の許す限り、昨夜よりもっと遅くまで熱のこもった座学となりました。

研修期間も折り返しです!
心残りのないよう明日、明後日もモチベーションを上げて臨みたいです!!

 【研修2日目】ロープワーク基礎編 2017年6月23日


本日の研修テーマは「ロープワーク」
普段なら滝つぼで泳いだり眺めるだけの滝を、今日はロープを使って上から降りてみます。

◆スキルアップ研修2日目

講師のLeeさんからしっかり手ほどきを受け、いざ降下開始。

振り子のように右へ左へ揺れてしまう体をコントロールするのがとても難しく、滝の直撃を受けつつも何とか着地。

◆忍者発見!?

最後はLeeさんによるデモンストレーションです。
準備が完了して降下がはじまると…

なんと!
滝上から4~5歩でストンと着地!!

かかった時間は約30秒。
しかもロープを片付けながらの降下です!

あっという間の出来事に風車メンバーはしばし呆然…
西表島のジャングルに忍者を見た気がしました。

◆夜は夜で…

夕飯を済ませたら、今度は危機管理についての座学です。二重、三重の危機管理体制の必要性について説いていただきました。

夜が更けても話は尽きず、

「たとえ難易度の低いフィールドであっても、ここまで体制が整っていなければプロフェッショナルとはいえません。」

という言葉が印象的でした。

 【スキルアップ研修・初日】もっと楽しく!もっと安全に! 2017年6月22日


みなさんこんにちは!

本日より5日間、アウトドア・アクティビティの本場ニュージーランドから、キャニオニングのプロガイドであるLee Den Haanさんをお招きしてのスキルアップ研修が始まりました。

◆ニュージーランドからお越しです

現在、Leeさんはニュージランド南島にあるエイベルタスマン国立公園をフィールドとするキャニオニングショップAbel Tasman Canyons 社のオペレーションマネージャーとして活躍中です。

高校時代は日本での留学経験があり、以前は群馬県の水上でもキャニオニングガイドを2年以上勤めていた実績があります。
トータルで5年間の日本生活を経験している親日家のLeeさんです。

そして今回、特に嬉しい事がLeeさんは日本語が堪能!ペラペラなのです!!

事前のメールでのやりとりも全て日本語。しかも漢字もOK!

◆初日 ~キャニオニング研修~

研修初日の今日は、夏休みには超人気の大見謝川へ行ってきました。

まず初めにLeeさんは亜熱帯の川の温かさに驚いていました。
確かにウェットスーツ無しで一時間以上川に浸かっていられるなんて亜熱帯ならではですね。

Leeさんにとって初めてのフィールドでしたが、しばしの観察の後は細かいアドバイスや注意事項を次々と挙げていき、鋭い観察眼に一同感心させられました。

しかし、それ以上に当社が使用しているフィールドで「Beautiful!」を連呼してくれたのが嬉しかったですね。

◆昼はフィールドで学び、夜は座学で

今回は研修といっても合宿のノリです。

昼はツアーで使用するフィールドで技術を学び、夜はミーティング形式で昼間の「気づき」をスタッフ全員で発表、意見交換をします。

気さくで人懐っこい笑顔が素敵なLeeさんですが、彼の持つ技術、経験、知識は尊敬に値するほどの奥深さがあります。

そして、それらすべてを日本語で伝えてくれるので非常にわかりやすく、貴重な経験をさせていただいています。

◆今回の研修の目的

当社のツアーは天候による中止基準やツアー毎の年齢制限を設けて、ゲストの皆さまが安心して遊べるよう細心の注意を払っています。

しかし、日本よりはるかに安全基準や技術力の高いニュージーランドで、キャニオニング講師としても活躍されているLeeさんに当社のサービスを客観的に見てもらうことにより、より高い精度での安全に配慮したオペレーションマニュアルが仕上がりそうです。

そして、アドベンチャー好きのニュージーランド人ならではの遊び心も吸収して、これまで以上により楽しく遊べるよう進歩させていきたいです。