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【大寒波ドキュメント・後半】大寒波の置きみやげ 2016年1月25日
40~50年に一度の寒波の影響は強大で、24日には石垣島とその周辺離島を結ぶフェリーが全便欠航となりました。冬場に全便欠航するなんて記憶にありません。
もちろん風車のツアーも中止です。お客様にとっては残念な結果になりましたが、波浪警報も発令されていたので仕方ないかもしれませんね。
昨日に引き続き、大寒波が到来した西表島の様子をご紹介します。
◆1月24日 早朝の浜辺を歩く
これまでも寒波が来る度に「寒さのため魚が砂浜に打ち上げられました。」というニュースが伝えられてきました。
魚が仮死状態になるほど寒いと、私たち人間にとってもかなり厳しい(寒い)状況です。外出は避け、家にこもり背中を丸めてひたすら暖を取ります。
しかし、今回は数十年に一度という別格の寒波ということもあり、夜明け前に浜辺へ向かいました。剣道でいうところの「寒稽古」のノリです。
後で調べたらその時の気温は10℃だったそうですが、強力な北風がビュンビュンあたる海岸での体感温度は完全に10℃以下です。あっという間に耳がちぎれるほど冷たくなり、指先もかじかんでしまいます。
「これぞ寒波じゃ!」と、寒くて辛いくせに、まんざらでもないのが不思議です。
波打ち際には小さな魚が何匹か打ち上げられていましたが、期待するほどではありません。大きいものはすでに拾われてしまったのでしょうか?
そして、なぜかインスタントのラーメンの袋を発見。バーコードには国番号69とありましたので、どうやら中国から流れ着いたみたいです。
上海のスーパーで買い物を済ませて家に帰る独身サラリーマン → たまたまコケる → 買い物袋からインスタントラーメンが川(おそらく黄浦江)に落ちる → どんどん川を下り海に出る → 東シナ海を漂う → 西表島の浜辺に流れ着く…
そんなことを考えながら再び歩き出したけど、持って帰るほどの魚は見つかりませんでした。
ちなみに右側の白いタキシード姿で左ジャブを決めてる男性を調べてみたら、やはり中国の俳優で胡海泉(フー・ハイチュアン)さんという方でした。
ググってみると、アナウンサーの宮根誠司さんにそっくりだという記事も見つけました。確かに似てますね!
◆1月24日 一日家でのんびり家族と過ごす
悪天候、船の欠航、ツアー中止、そして日曜ということもあり、心置きなく仕事を休むことに決めました。
内地だと休日はイオンタウンに出かけてブラブラ歩き、フードコートで銀だこをつつきながらおしゃべりを楽しんだりするのでしょうが、ここ西表島ではそうもいきません。
船が欠航すれば物流も停止して、島には一切の物資が届きません。スーパーに行く用もなければ、外を出歩くわけでもありません。
海岸を散策した後は暖かい部屋でダラダラしながら、年末年始に撮りだめていたビデオを観て一日が終了。厳寒の寒さ(私にとっては)とは反対に、私自身は心も体も温かい休日を過ごしました。
ただ一つ、奄美大島で雪が降ったというニュースには少々ジェラシーを覚えました。
西表島もこんなに寒いのにぃー!ヽ(`Д´)ノプンプン
◆1月25日 まだまだ続く寒さ
この日も朝一番から魚を探しに浜辺へ出かけました。
なんせ明日からは気温が上昇し、木曜日の最高気温はなんと26℃の予想です。夏日です!
つまり、次にこの「寒波」を体験できるのは何年後?何十年後?いつの日になるかわからないほど遠い未来の話かもしれないのです。
気温8℃。「数十年に一度」というキーワードにときめく私にとっては快感すら覚える寒さです。
そして昨日と同じ海岸を歩いてみると、昨日よりも多くの魚が打ち上げられていました。丸一日以上、つめたーい海で耐えた南国の魚たちでしたが、ついにギブアップしたのでしょう。
しかし、やはりどれもサイズは小さめ。ウミヘビも写真ではわかりづらいですが、体長わずか20センチほどです。
やっぱりダメか~…。
うなだれながら帰ろうとしたその時、今までとは明らかに大きさの異なる、晩御飯には十分なサイズの魚を発見したのです。しかも私の好きなミーバイを!
直前まで小さな魚たちを気の毒に思っていたくせに、一気にテンションアップです!
結局、おかずにできるサイズはこのミーバイ一匹だけでしたが気分は上々。娘が学校から帰ってきたらふんぞり返って自慢しようと思います。
◆まとめ・大寒波を体験して
- 早起き必須!いの一番に海岸を歩く者は果報あり!
- 暖は火で取るべし、エアコンでは限度あり!
- 灯油を切らすことなかれ!
- 南国の雪が見たけりゃ難儀せずこまめに空を見上げるべし!
- 寒いからといって昼寝をし過ぎることなかれ、一人の夜は寂しかれ(特に小学生)
【大寒波ドキュメント・前半】西表島に雪よ降れ! 2016年1月24日
平成28年1月23日から、西表島、石垣島も稀に見る寒波に見舞われています。
ここ西表島でも、一冬に数回は気温が12℃位にまで下がってストーブが大活躍する日がありますが、今日のテレビやラジオの報道によると、今回の寒波は尋常ではない、全国的にみても40~50年に一度レベルの寒波であると警戒モードで伝えられていました。
沖縄へ移住して17年。
耳たぶがちぎれるほどの寒さを忘れてしまった私にとって、このニュースは心配というより「西表島にも雪が降るかも!?」と内心ワクワクしてしまいました。
◆1月22日 石垣島に宿泊
22日は石垣島での銀行や役所まわり、図書館へ本の返却などの用事を済ませて、そのまま宿泊しました。
次の日にお店の買い出しをして最終の船で西表島へ帰る予定でしたが、寒波の影響で海は大時化。波浪警報も発令され、台風以外で欠航することは無いと言われていた西表島の大原航路がお昼からストップしてしまいました。史上初の出来事です。
そのため、ホテルでの朝食を済ませ急きょ、西表島に帰ることにしました。
買い出しもまだだったので23日も石垣島に泊まろうかと思ったのですが、次の日に石垣島マラソンが開催される関係でどこのホテルも満室状態。
また、経験したことのない大寒波の影響で航路がいつ再開するかもわからないので無理は禁物と判断。残念ですが西表島へ帰ることにしました。
◆1月23日 午前11時
欠航前の最終便である石垣港11時発の大原港行きの船は、すでに時化の影響で出発早々に大揺れです。乗り物に弱い方にとっては「試練」のような状態。これから欠航するのも納得です。
冬場は北風の影響で西表島の北側を目指す上原航路は頻繁に欠航します。かたや大原航路は西表島の山々が北風をさえぎってくれるので、台風以外で欠航することはありません。という今までの常識が覆された日でした。
◆西表島に無事到着!
大原港に到着すると、その船は折り返して石垣島への最終便となります。
港の待合所には西表島での観光を途中で切り上げたと思われる観光客の方たちが大勢船を待っていました。これは台風の接近により急いで島を出ていく夏の光景とまったく同じです。
島の人たちは初めての事に少しテンションが上がっていて、船会社の方も「冬に大原港が欠航するのは初めてだよ。」と言っていました。たしかに私も17年間の西表島生活でこのような記憶はありません。
上原港、大原港、どちらの航路も欠航になると西表島内の交通量は一気に減り、台風前と同じ静けさになりました。とはいえ、台風のケースと明らかに違うのは今が冬ということです。
◆南国の防寒対策
ここで今回の大寒波を迎えるにあたり、我が家が行った最大級の防寒対策をご紹介します。
- ファンヒーターの灯油を満タン(約4リットル)にする
- ホットカーペットを押し入れから出す
- スキー用の靴下を一日中しっかり履く
- 冷たい麦茶を飲まず、熱い緑茶やコーヒーを飲む
と、まぁ、これくらいでしょうか。
台風に関しては、その勢力や進路によって対策のレベルを自在に変えていきますが、まさか防寒対策を考える時が来るとは夢にも思いませんでした。
近くにユニクロがあればダウンジャケットでも買いに行ったのですが…。
◆西表島に雪は降るのか?
テレビのニュースでは「ひょっとしたら沖縄でも雪が降るかも?」とちょっとした騒ぎになりましたね。
気象庁のホームページを覗くと、夜7時頃から気温が10℃を下まわり始めたので「もしかして!?」という気分にさせられました。
我が家には7才になる娘がいますが、雪が見たいあまり30分毎に外へ出て夜空を見上げていました。
しかし残念なことに、気温が10℃近くあったので「みぞれ」になることもなく、冷たい雨のまま23日の夜が過ぎました。
つづきは明日のブログ 【大寒波ドキュメント・後半】 大寒波の置きみやげ をご覧ください!
【よくある質問】ガイドさんって冬は何してるの? 2016年1月12日
心も体もオフシーズンの真っ只中の西表島ですが、風車のガイド達は体力づくりに余念のない日々を過ごしてます。なぜなら自分の限界へ挑戦するべく、沖縄各地で開催されるいくつかの陸上大会へ出場する予定なのです。
◆風車ガイドのプチ情報!
まったく興味のない方もおられると思いますが(笑
風車スタッフのこれからの予定をお知らせいたします。
●第14回 石垣島マラソン(1月24日)公式HP
羽生知矢が出場
●第1回 石垣島オーシャンビュートレイル TRAILRUN&WALK(2月6日)公式FB
鈴木大介が出場
●第23回 竹富町やまねこマラソン(2月13日)公式HP
スタッフ全員で出場
●第2回 久米島トライアスロン大会(2月28日)公式HP
羽生知矢が出場
●石垣島トライアスロン2016(4月10日)公式HP
羽生知矢が出場
●第2回 石垣島ウルトラマラソン(5月15日)公式HP
羽生知矢、鈴木大介が出場
夏は毎日カヌーや山登りをしていた彼らですが、ここ最近では夏の繁忙期より体をしぼり、体力増強してきました。日々の走り込みなどトレーニングの成果が確実に出ているようです。
ゴールデンウィーク明けまで様々な大会への参加が予定されています。もし、ご旅行のついでに彼らの姿を見かけることがありましたら、力強いご声援をお願いします!
◆やまねこマラソン大会当日の営業について
2月13日に開催されるやまねこマラソン大会には、スタッフ全員が出場するため臨時休業とさせていただきます。
尚、前後の12日と14日は通常営業しておりますので、ジョガーの皆さんのご参加もお待ちしております。
冬の楽しみ!西表島で早朝散歩を楽しもう!! 2015年11月30日
みなさん、こんにちは!
繁忙期が過ぎ去り運動量が激減したので、一ヶ月ほど前から、朝6時過ぎに約20分と短い時間ですが小学1年生の娘と散歩を楽しんでいます。
朝ごはんを美味しく食べるため、頭も身体もスッキリさせるための早朝散歩です。
◆朝時間の過ごし方
この一ヶ月で習慣化されてきたのは嬉しいことですが、最近、日ごとに朝が明るくなるのが遅くなっています。6時半を過ぎてもほんのり薄明るくなる程度です。
自宅周辺は外灯がほとんどない道路事情なので、朝とはいえ懐中電灯は欠かせません。それと、小さな子供も一緒なので蛍光色のタスキを体に掛け、行き交う車へ歩行者の存在を知らせるようにしています。
ちなみにタスキは100円ショップで購入した安価な物ですが、しっかり光ってくれるので効果抜群です。
◆早起きは三文の徳
朝日が昇り始めた7時頃、再び上原港へ行ってみました。
岸壁の手前5メートルまで近づいた時、気配を察した魚達が一斉に海面を飛び跳ね、大きな音と水しぶきを上げながら、ものすごい勢いで逃げていきました。
おそらくダツの群れかと思われます。動画が無いのが残念ですが…
一瞬で彼らが去った後、一人ポツンと残された私は「シーン…」という音が聞こえるほどの静寂に包まれ…。朝からニヤッとした瞬間でした。
早起きは三文の徳 とはよく言ったものです。
調べてみると、三文とは現代の貨幣価値では100円ちょっとだそうです。
うんうん、確かに今朝の光景は100円なら払ってもいいなと思えるプチ贅沢だった気がします。
海に囲まれた自然豊かな西表島ならではの、ちょっとした体験を独り占めできるかもしれない早朝散歩。この冬、西表島を訪れるチャンスがあれば是非ともお勧めしたい朝の過ごし方です。
西表島にもやっと秋モードが到来しました 2015年11月25日
みなさん、こんにちは!
ここ竹富町では11月29日に「竹富町役場の位置についての意思を問う住民投票」があります。
◆竹富町ならではの事情
一体どういう事かというと、竹富町の町役場が竹富町内ではなく石垣市にあるという状況が、これまで何十年という長期間にわたり問題となっているのです。よく勘違いされる方もおりますが、竹富町は沖縄県石垣市竹富町ではなく沖縄県八重山郡竹富町です。
私たちが意思表示すべき内容は、 新しい竹富町役場を 石垣島で建て替える or 西表島の大原地区へ移転する かの二者択一です。どんな結果が出るのかわかりませんが、私たち竹富町民が直接関わる重要事項なので、投票には必ず行きたいと思います。
◆秋らしい一日のツアーでした
さて、今月は暖かい気候の続いた西表島ですが、本日は一変して、強い北風が吹く中でのツアー開催となりました。
気温も25℃を下回り、西表島もすっかりというか、やっと秋モードになってきました。
本日のツアーのご参加ありがとうございました。またお会いできる日を楽しみにしております!
11月の西表島ってどんな感じ? 2015年11月2日
みなさん、こんにちは!
ここ最近の西表島は気温が30℃まで上がることもなく、とても過ごしやすい季節となりました。
ところで、みなさん11月の西表島ってどんな感じか知ってますか?
詳しい方は意外に少ないかもしれませんね。
◆夏の終わり、冬のはじまり
11月の西表島は晴れて太陽が顔をのぞかせたとしても、真夏に比べ湿度が低いのでカラッとした陽気となります。北海道の夏といったところでしょうか。
ところが、冬型の気圧配置になれば小雨混じりの冷たい北風が吹いてとても寒いのです。そんな日は雨風をさえぎるウィンドブレーカーが非常に役立ちます。
夏のなごりと冬の始まりを行ったり来たりするので、体調を崩さぬよう服装にはとても気をつかう毎日。それが11月の西表島の天気の特徴です。
◆基本はTシャツ&短パンだけど、北風が吹くと…寒っ!
10月後半から八重山地方は一気に日照時間が短くなります。夏は青い海と青い空のおかげで、外出時には帽子、サングラス、日焼け止めが必須アイテムとなっていました。
しかし、北より季節風が強くなるこれからの季節は、数値で示す気温ほど暖かくは感じないかもしれません。なぜなら、曇り空が多く、そんな日はたいてい強い北風が吹いて体感温度を下げてしまうのです。
この時期、天気予報で気にしなくてはいけないのは「晴れ」か「雨」か「曇り」かはもちろんですが、風が「強い」か「弱い」かも大切です。
ツアー中にカヌーを漕いだりトレッキングしている最中は夏服(Tシャツ&短パン)でちょうど良いのですが、じっと座って休憩していると段々と肌寒く感じます。そんな時、手軽に羽織れる薄手のジャンパー(ウィンドブレーカーやカッパ)が必須アイテムとなります。
◆水着は必要?
ツアー中に滝つぼで泳ぐ方はめっきり減りました。
夏はツアー時間が遅れがちになるくらい、滝つぼで長~く泳ぐ方が多かったのですが、11月に入るとよほど天気の良い日でも「勢い」や「ノリ」がないと滝つぼには入れないでしょう。
ということは、寒中水泳気分でノリノリの方は、ぜひ水着をお持ちくださいね!
◆ツアーの予約は混んでますか?
「ツアーに参加したいけど天気が気になる…。」 「できれば天気の良い日に遊びたい!」
こう思うのは当たり前ですよね。
11月はカヌーやトレッキングを計画される観光客の方はめっきり減るので、ツアーのご予約は3日前でもほぼ対応可能です。週間天気予報をチェックしながら旅行の計画を立ててください。
ただし、閑散期なので風車のスタッフも順次、休暇をいただきます。少人数での営業になりますので、ご希望のツアーコースが開催されない場合もあります。ご了承ください。
西表島の日常をちょっとだけ…台風前の一コマ 2015年7月12日
みなさん、こんにちは!
心配された台風9号でしたが、ここ西表島では大きな被害もなく、恵みの雨と束の間の休息をもたらしてくれた程よい台風でした。
◆恒例の台風対策
恒例の台風対策も今年は6名のスタッフ総出で行ったので短時間で済みました。カヌーが飛ばされないようロープで固定したり、外に置いてある物を一つ残らず屋内へ保管したり、重たい木戸を窓に取り付けたり…。
ところが、人間にとっては重要な台風対策の片付けですが、野性生物にとっては何とも迷惑な場合もあるようです。
数カ月ほど置いたままになっていた板を持ち上げると、その下からサキシマハブが出てきました。気持ち良く昼寝の最中だったのか、迷惑そうにゆっくり茂みへ逃げていきました。
◆風車伝統の…!?
アレもコレもといろいろある台風対策ですが、中でも一番盛り上がるのが新人スタッフによる業務用車両の避難です。
一番風の当たらない場所にある建物の壁ギリギリに一代目のハイエースを駐車し、その隣に10センチ隙間を空けてもう一台のハイエースを停めます。こうすることにより暴風による被害を最小限に防ぐのです。
今回は新人スタッフの浅野と鈴木による駐車でしたが、二人とも非常に落ち着いたハンドルさばきで100点満点の出来を見せてくれました!
この風車伝統のギリギリ駐車を最後に、台風対策は終了となり台風休みに入ります。
◆夜の訪問者
次第に大きくなる雨風の音を聞きながら家族団らんのひと時を過ごしていると、スタッフから連絡が入りました。
「コノハズクを保護しました。飛べないみたいです。」
スタッフが道路にうずくまっていたコノハズクを発見し、車に轢かれては大変だと保護しました。
見る限り目つきもしっかりして元気そうですが、本当に飛んで行く気配は無さそうです。骨折や出血の痕は見られないのでしばらく様子を見ることにしました。
西表島では野鳥が建物の窓に激突して脳震とうを起こしたり、運が悪ければ首の骨を折って死んでしまうことがよくあります。
窓ガラスに映った木や山の景色が本物の自然と区別がつかなく衝突してしまうのです。
しばらくしても飛び立つ様子が無さそうなので、西表野生生物保護センターへ電話連絡して指示を仰ぐことにしました。
すると「近くに親鳥がいるかもしれないので元の場所へ戻すのが良い」との回答をいただいたので、保護した場所の安全な所へそっと置いてあげました。
次の日の朝、昨夜の場所を確認しに行くとコノハズクの姿はありませんでした。きっと親子仲良く西表島のジャングルへ無事かえっていったことでしょうね。
◆西表島を旅行中に傷ついた野生生物に出会ったら…
野生生物の宝庫、西表島。島に暮らす住民に限らず、観光客の皆さんも旅行中は野生生物に出会う機会が多いことでしょう。
西表野生生物保護センターのホームページには、イリオモテヤマネコをはじめとする島内の野生生物に関する情報がたくさん載っています。ご旅行前に一度ご覧になると良い勉強になりますよ。
もし、西表島を訪れてドライブや夜の散歩などの最中にケガや病気で弱っている野生生物を見つけたら、下記までお電話をおかけになって、ぜひ保護活動にご協力ください。
《24時間受付》ヤマネコ緊急ダイヤル
0980-85-5581
子ども演劇 【オヤケアカハチ太陽の乱】 西表島公演! 2015年3月9日
みなさん。こんにちは!
一昨日、西表島東部の大原中学校で“オケヤアカハチ~太陽の乱~”という演劇を鑑賞してきました。
事前の情報が無いまま“子ども演劇”とだけ聞いていたので、すっかり子供向けの内容だと思いこんで会場へ向かいました。
ところがどっこい!役者さんが子供というだけで、演劇そのものは老若男女問わず幼稚園生から年配の方まで楽しめる本格的なものでした。
ちなみに鑑賞料は500円と格安でした。
◆あらすじ
重税に苦しむ石垣島の農民たちを救うため、中山王府(琉球王府)に立ち向う青年アカハチ。髪は赤く蜂のようにケンカが強いことから“アカハチ”と呼ばれ、人々を惹きつける魅力あふれる青年のお話です。
同じ波照間島出身の幼なじみとの再会、戦、そして決別。
時代の流れに翻弄され、戦い合わなければならぬ友との決戦!
戦いに敗れた者の「想い」を王府へ伝える友。そこで下された王命とは…!?
というのが大まかなストーリーですが、これ以上書いてしまうとネタバレになってしまうのでこの辺でやめておきますね。
劇中、何度か「道標(みちしるべ)」というキーワードが出てきましたが、「道標、叫ぶ生命知力八重山の子」と書かれた大きな幕が会場の一番後ろに掲げられていました。
豪快で力強いその書体から、当時のアカハチが民衆の道しるべとなり苦しむ人々の希望であったことが感じられます。
→ オヤケアカハチ(Wikipediaより)
◆オヤケアカハチの乱
西暦1500年にアカハチ率いる豪族と当時の琉球国王勢力との間で行われた戦争を“オヤケアカハチの乱”といいます。
その頃の日本は応仁の乱を経て戦国時代に突入しています。
種子島に鉄砲が伝わったのが1543年。桶狭間の戦いが1560年。オケヤアカハチが活躍した時期は、信長の父、信秀が生まれるよりも前の話です。
先島諸島の戦国時代を語る上で絶対にはずせないのが、このオヤケアカハチの乱なのです。
→ オヤケアカハチの乱(Wikipediaより)
◆やいま浪漫の会
今回この講演を開催してくれたのは、石垣島に拠点を置く劇団ウィングキッズリーダーズの皆さんです。小学4年生から高校3年生までのメンバー構成で、なんと西表島から通っているお子さんもいるそうです。
歌も踊りも演技も素晴らしく、また、劇中に流れるBGMは会場で生演奏されるので、迫力のある音響も見どころのひとつだと思います。
公演が終わり、滅多に行かない東部地区にあるレストランで遅めの夕食をとっていると、地元の方たちが「近所の子があんなに上手な芝居してるの見ちゃうと感動するよね~」とか「なんか○○君、自慢したくなるさー」などと西表島出身の役者さんを褒めていました。
本当にその通りだと思います。
西表島から石垣島まで片道40分もかかるフェリー通いで練習するなんて、誰にでもできることではありません。やはり本人の強い意志と高い志あってのものでしょうね。
うちの子にもチャンスがあれば…と思いますが、こればかりは簡単にはいかないでしょうね。
◆八重山の歴史
帰りの車中、ウィングキッズリーダーズのみんなの熱い演技を思い返していたら、八重山の歴史について勉強したくなりました。
次回、石垣島に行った際は大浜集落にあるオヤケアカハチの像を訪ね、先人たちの辛苦、偉業について思いを馳せてみようと思います。
<よくある質問> 冬の西表島って? 2014年12月18日
みなさん、こんにちは!
北海道では暴風雪、東北、北信越地方では大雪のニュースでもちきりですが、西表島にも寒波は押し寄せています。
◆西表島にも寒波到来!
西表島の今朝の気温は13℃…めちゃくちゃ寒いです。
「えっ!13℃!? あったかいじゃん!」と思うかもしれませんが、大陸からの冷たい北風が強く、体感温度はもっと低いはずです。ちなみに今朝の東京の気温は2℃でした。
◆冬も温暖な西表島
いわゆる「西高東低」の冬型の気圧配置が強まると、西表島は北風が強くなり、空もどんよりと曇ります。体感温度もグッと下がり、ホットカーペットやファンヒーターのスイッチが入ります。
しかし、このような寒波は年に数回しかありません。冬の日の多くは気温が18~23℃の間で推移しており、とても過ごしやすいのです。過ごしやすい反面、いきなり寒波が来ると気温が一気に下がり体調を崩す人が続出!なんてこともありますが…。
◆暖房器具は? 服装は?
私個人の話になりますが、寒い日は基本的に厚着で対応します。気温が25℃以下になると、薄手の長そで、長ズボンになり、さらに20℃前後まで気温が下がると靴下をはき、トレーナーを着ます。
そして、もっと気温がさらに下がると、ヒートテックとフリースを着こみ、それでも寒い時は足下に電気ストーブを置きます。
一応、石油ファンヒーターも持っていますが、去年は燃料の灯油タンクが一度だけ空になった程度の寒さでした。ホットカーペットやエアコンの暖房も「エース」や「4番」というよりは、「代打」といったところでしょうか。
長いこと西表島で暮らしていると、めっきり寒さに弱くなり、気温が15℃を下回ると活動が鈍くなります。どうやらこの現象は私個人に限った話ではなく、周りを見渡しても、皆、同じような感覚になるみたいです。
島の生き物も同様、暑い時期は盛んに動き回っていた昆虫や爬虫類が寒くなると、とんと見かけなくなります。
◆冬の帰省で感じること
さて、このような環境に慣れてしまった身体で寒さの「質」がまったく違う東京に行くとどうなると思いますか?
●空気が冷たい
Tシャツ、短パンのまま羽田空港に到着すると、飛行機と空港建物をつなぐ宙に浮いた通路で必要以上に「さむい、さむーい!」と騒いでしまいます。
そんな浮かれた私たち一家を横目に、サッとダウンジャケットを羽織って足早に去っていく方を見ると、そのスマートな振る舞いに「都会」の二文字が頭に浮かびます。
●水が冷たい
西表島では経験できないほどの水の冷たさは本当に辛いものです。手洗いの時など、寒い寒い洗面所でお湯が出るまでの時間は非常に長く感じます。
●静電気が怖い
セーターやフリースを脱ぐ度に逆立つ髪が静電気の強さを物語ります。最近は指先ではなく手の甲を使ってエレベーターのボタンを押すようにしています。
●一日があっという間に終わる
西表島では一年で最も日が短い冬至の頃でも、夕方6時頃まで明るいものです。しかし、東京の日暮れは西表島のそれと比べものにならないほど早く、もたもたしていると、あっという間に一日が終わってしまいます。
以前、3時頃に昼寝をしたことがありますが、目が覚めると窓の外は真っ暗…。感覚的には夜10時といった具合で、飛び起きて時計を見るとまだ5時前でした。
こんな経験を繰り返すうちに、東京での過ごし方は早寝早起きが一番という結論にたどり着きましたよ。
◆観光は? ツアーは?
避寒で来られる観光客が多いのがこの季節の特徴で、毎日たくさんの団体客の方々が西表島に来られます。風車のカヌーツアーもクリスマス、年末、お正月など関係なく、はりきって営業しております。
冬には冬の遊びを楽しみに西表島へどうぞお越しくださいね!
行ってきました集団接種!! 2014年10月22日
みなさん、こんにちは!
先日、毎年恒例のインフルエンザの予防接種を受けてきました。
◆予防接種、今昔物語
昭和50年代の 小学校は約40人のクラスが各学年5~6、多い学校では7、8クラスもあり、インフルエンザの予防接種といえば学校の体育館で受けていました。
どこかしらの病院から白衣を来た先生が何人も来て、出席番号順に並ばされた子供達は、ベルトコンベアーに載せられたかのように流れ作業で注射をされたものです。
私の名字は大谷(おおたに)なので“ア行”となります。ということは、出席番号は常に5番以内。注射の度にクラスメイトから 「どうだった?痛かった??」と聞かれたものです。
体温が37度以上あると予防接種を受けることはできないので、接種当日の朝は体温を上げるにはどうしたらいいのかを考えたものです。結局は後日、別の場所で受けることになるので、ささやかな抵抗でしかありませんでしたが…。
◆インフルエンザの予防接種に行ってきました!
なんて事をわざわざブログにするには訳があります。
予防接種自体は日本中で受けれるので何の珍しさもないのですが、離島ならではの接種方法があるのです。
大人になると仕事の都合があるので、インフルエンザの予防接種を受けるには職場か病院で受けるようになります。
しかし、西表島には診療所が2か所しかなく人口も2,000人ほどと少ないため、毎年、竹富町役場が予防接種の段取りをとってくれて「集団接種」を行います。集団接種は回数が少ないので、その日に合わせて仕事のスケジュールを調整します。
たかが予防接種といえどできる時にできることをするのが大切です。次のチャンスを待っていたら、いつの話になるかわかりません。
◆空気の美味しい西表島ですが…
カヌーツアーのガイドをしていると、マングローブの生い茂る川やジャングルの中で一日のほとんどを過ごすので、インフルエンザウィルスに接触する機会は少ないと思われます。
しかし、あまりにもキレイな空気の中で生活をしているためか、ちょっとでも石垣島などの都会(人が多い場所)へ行ったりすると、よく体調を崩します。
私事ですが、この15年間で4回はインフルエンザにかかりました…。そのうちの一回は入院までしましたよ。看護師さんには「インフルエンザで入院する方は珍しいですけど…」と言われましたが(^-^;
◆西表島に観光で来られる皆さま
定期船で西表島へ上陸した後は、港のトイレでしっかり手洗い、うがいをしましょう。定期船は東京の電車ほど混み合うことはありませんが、構造上、換気が悪く常にエアコンが作動しています。
日本全国からたくさんの観光客がおいでになる西表島ですので、悪いウィルスがいつ侵入してもおかしくありません!(私が言ってもが言っても説得力ありませんが…)
体調管理を徹底するには、まず第一に自己防衛です。それと旅行中は健康保険証も忘れずにお持ちください。西表島の診療所では保険証のコピーでの診察は受け付けてくれませんのでご注意を!