西表島カヌーツアー風車スタッフブログ

 <観光スポット> カテゴリーの記事

 行ってきたよ! ユツン三段の滝!! 2017年7月10日


こんにちは!ガイドの星です☆

僕が西表島にやって来てから早や3か月が経ちました。
ツアーやガイド研修で様々な滝、川へ出かける毎日ですが、先日、初めてユツン三段の滝へ行ってきました~!

◆歩く、歩く、歩く!!

ユツンの滝へは山道を約1時間半のトレッキングで向かいます。

山道を1時間半と聞くと「遠いなー」「辛そう…」と感じる方が多いと思いますが、実はそんなことはありません!

他のトレッキングルートに比べると、確かに距離は長いほうですが、道中には様々なトカゲや蝶、植物に出会えることができ、見どころ満載なのがユツントレッキングルートの魅力なのです。

時にはハブも! (ll゚Д゚)ヒィッ
足元には常にご注意を。

ユツンの滝に着くまでには川沿いも歩くので、暑くなったら川に入ってゆっくり休憩なんてこともできますよ。

◆ついに到着、ユツン三段の滝!

1時間半のトレッキングの先には迫力満点のユツンの滝が待っていました!

見上げた空に向かってそびえ立つ、雄大な姿に自然の素晴らしさを改めて実感しました。

ユツンの滝は滝上に登ることもできるんですよ。

滝上からの絶景を目にした瞬間、それまでの疲れが吹っ飛びます!

◆ウ〇チ遭遇でウン気UP!?

今回は頑張ったご褒美(?)にイリオモテヤマネコのウ〇チまで登場 (´∀`;)アハハ

こんな絶景を見ながら…
ヤマネコさんも最高に気持ち良かったはずです。笑

◆次は誰かと行きたいな…

今回は一人で黙々と山道を歩いたので、次は数人で行きたいと思いました。
ユツンの滝へは距離があるので、誰かとおしゃべりしながら行けば楽しさ倍増なはず! というわけで、ぜひ僕と一緒に「ユツンの滝」を目指してくれるゲストをお待ちしてます!

◆おすすめシーズンは10月~3月

亜熱帯の西表島でも10月頃から段々と涼しくなり、夏には暑くて行けなかったジャングルの奥深くへトレッキングするのに最適な季節となります。

真夏の西表島とは一味違った自然体験を満喫したい方にはユツンの滝ジャングルトレッキング&ケイビングコースがお勧めです!

 日本一がいっぱいの浦内川で歴史探訪カヌー! 2017年7月4日


こんにちは!ガイドの星です☆

7月に入っていきなり発生した台風3号!
例年に比べて早めの台風襲来に「むむ!?」となった島民も多かったようですが、被害どころか恵みの雨をもたらし、ササッと通り過ぎて行きました。

さて、今日はガイド研修の一環として浦内川へ行ってきました!

◆沖縄県最長!豊富な生態系をもつ浦内川

浦内川は長さ19.4kmと沖縄県最長です。
魚の種類にいたっては日本一多い400種以上が生息しており、西表島が誇る沖縄県を代表する河川なのです。

他にも

  • 絶滅危惧種の数が日本一!
  • ここだけで発見の魚が日本一!
  •  新種の魚が日本一!
  • 大きな川魚が住んでる日本一!

など、たくさんの「日本一」であふれる素晴らしい浦内川です。

◆時間の波を超えて…

スタート地点では「これぞ浦内川!」といった雄大な景色が広がります。

遊覧船が通る川でもあるので、邪魔にならぬよう注意しながら漕いでいきます。

迫りくるようなマングローブのトンネルでは、スタート地点とは違った静かな雰囲気に包まれます。

水面に映しだされた木々がとてもきれいですね。

カヌーなら大型船では入れない支流に漕ぎ進むこともできます。

カヌーを進めていくと、かつて西表島で栄えた炭鉱所、宇多良炭鉱が見えてきます。

当時のままの姿を遺した炭鉱跡が歴史を物語っています。

パドルを動かすたびに時間の波を遡る感覚に襲われます。

最後は柵に囲まれ保護されているオヒルギの大木を見ることができました。

カヌーをゆっくり漕ぎ進みながら雄大なマングローブ林を間近で観察し、西表島の歴史に思いを馳せる…。そんな魅力的な歴史探訪に感動したひと時でした。

 星くん☆初めてゲータの滝&鍾乳洞探検へ行く! 2017年5月27日


こんにちは!ガイドの星です☆

今日はガイド研修としてゲータの滝鍾乳洞探検へ、先輩ガイドのだいちゃんと一緒にコース確認に行って来ました!

◆初☆ゲータの滝!

ゲータの滝への第一歩は、ただ見るだけでは100%見過ごしてしまうスタート地点からジャングルの中へ入ります。

実はわたくし、ゲータの滝へ行くのは初めてなので、この時点でテンションMAX!笑

ゲータの滝へは川沿い、時には川の中に入りながら歩いて進んで行きます。そして奥に進めば進むほど岩が大きくなってきます。

岩だけでなくモダマも大きい…
(だいちゃん、どうしたんですか?)

アカギも大きい…

そして樹上で見かけたキノボリトカゲちゃんも。
そう、何もかもスケールが大きいのです!!

ジャングルにみなぎる生命力に圧倒されつつも足を進めて行くと…

着きました、ゲータの滝!

またまた、でかい!!
私の姿が確認できるでしょうか? 比べてみると大きさがわかります!

その後、普段のツアーでは行かないもう一段上の滝まで登ってみました。
こっちの滝もずっと眺めていられるほどジャングル感たっぷりな景色でした。

◆お次は鍾乳洞へ!

さて、次は鍾乳洞探検のはじまりです。

目的の鍾乳洞は琉球石灰岩が侵食され形成されたそうです。ここもスケールが大きい!

ライトアップされて、歩道がしっかり整備されている鍾乳洞しか知らなかった私にとっては、驚きと興奮でいっぱです!

ライトがなければ前は見えず、足元は水に浸かった状態。頭上には鍾乳石が伸びており、気をつけなければ頭を強打してしまいます。

常に四方八方へ気を配る必要があり、ヘルメットとヘッドランプは必需品です。

振り返ると、外から差す光に鍾乳洞が照らされ、神秘的な姿に感動です。

◆一度でも、何度でも!

ゲータの滝も鍾乳洞も「ここ本当に日本?」と考えてしまうような景色を見せてくれました。
この島に来れば、誰もが冒険家になった気分を味わえるはずです。

西表島にはまだまだたくさんの滝、衝撃的な鍾乳洞があると聞きます。
これから、いくつ制覇できるのか…そんなことを考えるだけでとてもワクワクします!

非日常を味わいたい方、リピーターの方でも何度でもワクワクできるのが西表島です。
ぜひ私と一緒に冒険に出かけ、驚きや衝撃を体感しましょう!\(^O^)/

 【星くん★イリオモテヤマネコに遭遇!】の巻 2016年8月26日


みなさん、こんにちは!

シリーズ化しつつある風車のインターン生、栃木Boy星くんのレポートを今日もお送りします。

◆Lucky Boy! イリオモテヤマネコに遭遇

わずか3週間のインターンシップ。その短い期間中に西表島の魅力をたくさん知ってほしいので、今日はマリュドゥの滝カンピレーの滝への観光に行ってもらいました。

★浦内川のマリュドゥの滝へ行ってきました!

今日は浦内川クルーズ、マリユドゥの滝、カンピレーの滝に行きました。船が動き出して10分くらいの所でイリオモテヤマネコリュウキュウイノシシを見る事ができました。写真を撮るのを忘れるほど驚いてしまいました(汗

ジャングルの奥にある滝を実際に見て、名前の由来を確認する事ができて良かったです。

いろいろな場所に連れて行ってもらい、日々西表島の知識が少しずつではありますが、身についてきているのでツアーに生かしたいと思います。

星@栃木

◆浦内川ジャングルクルーズ

今日、星くんが体験したのは、浦内川観光さんが提供する浦内川ジャングルクルーズです。

浦内橋近くの遊覧船乗り場から船に乗り、約30分のジャングルクルーズでは、船長さんによる西表島の自然や川の生態系などの興味深いお話が聞けます。

上流の船着き場からは、ジャングルの奥深くにあるマリュドゥの滝カンピレーの滝を訪ねるトレッキングが魅力です。特別な装備は必要なく、道も歩きやすいので小さなお子さま連れのご家族でも楽しめます。

帰宅するなり興奮気味に「イリオモテヤマネコを見ました!」と報告してくれた星くんですが、船長さんが見つけてくれたそうです。同船していたお客様たちは超ラッキーですね。西表島に来て1週間でイリオモテヤマネコに会えるなんて…星くん、神ってるぞ!!

●浦内川観光 → 浦内川ジャングルクルーズ

 【星くん★バラス島初体験!】の巻 2016年8月24日


みなさん、こんにちは!

風車のインターンシップ制度を利用し、ただいま就業体験中の星くん。
本日は異業種体験へ出かけてきました!

◆行ってきたよ、異業種体験!

毎日カヌーのアレコレを勉強してますが、今日はシュノーケルショップ マリンサービスパッソさん のご案内で バラス島・鳩間島シュノーケリング1日ツアー に参加してきました。

◆バラス島・鳩間島 シュノーケリング1日ツアー

西表島の上原港をAM9:30に出発し、サンゴの海に囲まれたバラス島を目指します。バラス島はサンゴの死がいによって形成された真っ白な島です。

空と海の青、バラス島の白。自然が造り上げる美しさに感動☆
約20分のクルージングで島を目指します。

バラス島へ上陸。まずはお決まりのポーズで喜びを表現!

ガイドの小野さんによる説明の後、準備万端でいよいよサンゴの海へLet’s snorkel!

余裕のピースかと思いきや…目がマジです(汗

落ち着いてきたところで辺りを見渡すと…すっ、すごいっっ!!!

カラフルなサンゴ!

ニモ~♪ (´∀`*)キャワユイッ!!

ウミガメさん 休憩中!?

シュノーケル経験ほとんど無しの栃木Boy 星くん。
きれいな魚たちと一緒にサンゴの海の一員になれたようです。よかったね♪

◆星くんから一言

本日、異業種体験をさせてもらうにあたり、以下のことを念頭に置きながらツアーに参加しました。

  • 自分がガイドとしてお客様に話ができるような知識を習得する
  • 八重山で働くことについて考える
  • 純粋にシュノーケルを楽しむ ←ここが一番重要!

バラス島は海流によってできた島であり、台風の影響によって形が変わります。今年は台風が来ないことによってサンゴが白化現象を起こしているそうです。また、鳩間島にも第二次世界大戦による影響があった事などが特に印象に残り、お客様にも伝えたい話だと思います。

インターンという立場ではありますが、ツアー参加者の皆さんといっぱいお話しができるように、時間の許す限り八重山の事を勉強していきたいです。

※写真提供 マリンサービスPASSO

 西表島が大好きになる理由、知ってますか? 2015年3月20日


みなさん、こんにちは!

ここ最近、西表島は初夏を思わせる爽やかな暑さが続く毎日です。最高気温27℃という日も少なくなく、海水浴を楽しむ観光客の姿もちらほら見かけます。
昨年の秋は「水不足、水不足」とみんな大騒ぎでしたが、冬の間に蓄えられた雨水でジャングルの木々はイキイキと輝いています。

そんなある日、真夏の様に突き抜ける青空を眺めながら西表島が好きになる理由を考えてみました。

◆沖縄好きが南へ、南へ

2,000年頃からの沖縄ブームによって沖縄本島を訪れる観光客が年々増えました。

温暖な気候、沖縄独特の料理、伝統芸能などに代表される異文化体験、などなど…。沖縄の魅力に取りつかれた旅行者がまた行きたくなる場所が沖縄です。

▼世界遺産・首里城の正殿

▼世界遺産・斎場御嶽(せーふぁうたき)

▼沖縄観光に欠かせない美ら海水族館

そして沖縄旅行をリピートするうちに宮古島、さらに南の石垣島へと興味がわいてきます。

◆八重山諸島の旅へ

石垣島を旅すると必ず耳に、目にするのが八重山諸島を意味する八重山やいまという言葉。

個性を放つ島々から成り立つ八重山諸島。一歩足を踏み入れると更なる沖縄の魅力を発見し、沖縄本島から始まった旅の舞台は八重山へ移ることでしょう。

私たちが暮らす西表島は、沖縄県内では本島に次いで二番目に大きな島です。ということは、八重山諸島では一番大きな島になります。

八重山列島について(Wikipediaより)

また、西表島と聞くとほとんどの方がイリオモテヤマネコをイメージされるでしょう。西表島がどこにあるのか知らなくても「イリオモテヤマネコ」という言葉は知っている、という方も非常に多いと思います。

かく言う私も同じでした。

初めて訪れた石垣島で「八重山」というフレーズに惹きつけられ、せっかくここまで来たのだから、ついでにイリオモテヤマネコの棲む西表島にも行ってみよう。

この「せっかく」と「ついでに」だけで訪れた西表島でしたが、移住を決断するに至るまで多くの時間を要しないほど魅力溢れる島でした。

◆西表島が旅のメインに

沖縄好きな旅行者の中にも「せっかく」だから「ついでに」行ってみた西表島に、見事にハマってしまった方が多いようです。西表島のガイドブックを読めば読むほど、写真を見れば見るほど、西表島観光を旅のメインにしたくなる…なぜでしょう?

その理由を考えてみました。

<理由1> 石垣島は離島ではない!?

本土で暮らす方にとって石垣島は「沖縄の離島」というイメージでしょう。しかし、八重山の人口のほとんどは石垣島に集中しており、私たちは石垣島の周辺にある島を一般的に「離島」と呼びます。

実際に48,000以上の人が暮らす石垣島は、都会生活とほぼ変わらない生活ができます。マクドナルド、ファミリーマート、大戸屋、ファッションセンターしまむらなどがあり、近いうちに西松屋もオープンする予定です。無いのは牛丼の吉野家ぐらいでしょうか。

当店のお客様も「石垣島が意外に都会でした。」なんてよく言われます。私自身、たまに石垣島へ行く時はすこーしだけ、分かる人には分かる程度のオシャレをして都会モードに切り替えます。

▼石垣島のバンナ岳より市街地を望む

<理由2> 大自然を満喫!

西表島について興味が湧いてくると、「イリオモテヤマネコ」や「ジャングル」といったボンヤリとしたイメージしかなかったものが、日本最大級のマングローブ、県下一の落差を誇るピナイサーラの滝、サンゴのかけらでできたバラス島、星の形をした砂のある星砂の浜、水牛車で渡る由布島、船でしか行けない陸の孤島・舟浮といった、まさに秘境を感じさせるものへと変わっていきます。

石垣島のような都会とも違う。竹富島のようなのんびりとした島時間の流れる島とも違う。東京や大阪といった都会で暮らす方が離島の素朴な雰囲気を味わい、自然の癒しを求めた時、それらすべての欲求を満たしてくれるのが西表島なのです。

西表島をドライブしていると本土の様な看板がほとんど無いのどかな風景に、ふと気付くはずですよ。

▼西表島の「のどか」①

▼西表島の「のどか」②

<理由3> 亜熱帯の川、滝で遊べる!

沖縄と言えば「青い海と空」が連想されますが、西表島のすごいところは「青い海と空」だけではなく「亜熱帯の川と滝」があるのです。

川遊びといえば、流れの速い冷たい水と思われる方が多いのですが、西表島の川はそれとは違います。とにかく水温が高く、ゴールデンウィーク頃から10月上旬まで半年近くも泳げるのです。

海でさえこんなに長く入ることはできないのに、川で半年近くも遊べるというのは日本広しといえど西表島が一番でしょう。ちなみに夏休みは水温が一番高い季節なので、ちびっ子たちは何も言わなければずっと遊び続けますよ。

当店のツアーで川遊びをする時は、ライフジャケットを必ず着用してもらいます。

滝つぼでライフジャケットを着ていれば真面目に泳ぐ必要はありません。力を抜いてプカプカと浮かびながらジャングルの木々で弱められた日差しを受け、ただただリラックスしたひと時を過ごせばよいのです。

頭の中を空っぽにして時を忘れることができる滝つぼや川遊びは非日常の一コマです。

<理由4> もちろん海も素晴らしい!

言うまでもない事ですが、西表島は世界屈指の美しい海に囲まれマリンレジャーがメインで西表島を訪れる方もたくさんいます。という訳で、ここで風車おすすめのマリンショップをご紹介したいと思います。

どちらのお店も西表島の海を知り尽くした経験豊かなガイドがプロフェッショナルなご案内をしてくれます。

西表島ダイビングベース・ホットマングローブ

ダイビングだけじゃない!アフターダイブの充実もトップクラスの西表島ダイビングショップです。ホスピタリティあふれるオーナーのおもてなしに感動してください!

西表島・船浮グラスボート観光&シュノーケルツアー ふね家

「ダイビングは無理だけどシュノーケルならできそう!いや、シュノーケルもちょっと…」という方にはこちらのお店がお勧めです。

珊瑚の森が広がる奥西表の海を知り尽くした舟浮出身の島人オーナーによるガイドが好評。初心者向けシュノーケルツアーや舟浮散策、ちびっ子やご年配の方でも安心のグラスボート遊覧も楽しめます。

一日一組限定のグラスボートチャーターもありますよ!

◆新しい発見に満ちた西表島

一度や二度の旅では知り尽くせない魅力で溢れる西表島、お分かりいただけたでしょうか?

数十年通い続けるヘビーリピーターが多いことも西表島の素晴らしさを証明しています。故郷とは違う、もう一つの自分の居場所を求めに、ぜひ西表島へ遊びに来てください!

 【縦走!】 西表島最高峰「古見岳」から「ユツンの滝」へ 2015年3月2日


みなさん、いきなりですが西表島で一番高い山をご存知ですか?
答えは島の東側に位置する古見岳(こみだけ) で標高は469.5メートルあります。

先月、この古見岳を登頂してからユツンの滝へ抜ける縦走ルートへ、風車の精鋭ガイド、沢田と羽生の二名が出かけてきました。二人ともこのルートを歩くのは初めてです。

今日はそんな二人の悪戦苦闘の様子を、先輩ガイドである沢田(写真右)にレポートしてもらいます。

b_150305_古見ユツン01
◆いざ、出発!

風車のある船浦集落から大原港方面へ車で走ること約20分。左手に由布島を眺めながら走ると、ほどなくして登山口へ到着します。
身支度を整え、再度持ち物を点検したら車の轍(わだち)が残る道を歩きはじめます。ほどなくすると川に行き当たりました。

b_150305_古見ユツン02
b_150305_古見ユツン03

先へ進むにはこの川を渡らなければなりませんが、おそらく6時間はかかるであろう本日の山歩きを思うと足を濡らして川を渡る気にはなれません。

なぜなら日頃のガイド経験から、濡れたままの足で歩き続けると皮膚がふやけて足の皮がボロボロになってしまう事を知っているのです。

これから待ち受ける未知の体験を想像しながら、その後も何本もの川を同じように注意深く渡ります。

なるべく濡れないルートを探りながら歩くので方向感覚が鈍りそうですが、たびたび太陽の位置とコンパスを使ってルート確認してみると、ほとんど一直線に歩いている事が分かり安心します。

◆急登開始!

出発してから一時間、そろそろ一息つきたいな…と思っていると、いきなりの急な登りが始まってしまいました。

休憩のタイミングを逃したことを悟りつつ仕方なく急斜面を登って行くと、視界の開けた場所へ出て遠くに小浜島も望めます。一息つくにはこの上ないポイントへ出ました。

b_150305_古見ユツン04

短い休憩を終え、再び歩き出すと道が左右に分かれているのが見えます。目的の古見岳へ行くのは左ですが、やはり右も気になります。
時間にも余裕があるので少し覗いてみたら、遠くにうっすら滝の姿が見えました。

b_150305_古見ユツン05

初めて見る名も無き滝ですが、このような光景は西表島のジャングルにいくつも存在していることでしょう。

名瀑であるピナイサーラの滝を数えきれないほどガイドしてきた私でしたが、普段の生活では見る事のできない光景がとても新鮮に感じました。寄り道した甲斐がありましたね。

◆藪、藪、藪… ひたすら藪(やぶ)

この日は2月だというのに気温が24℃もありました。ひたすら続く登りがジャブのごとくジワジワ体を攻め続け、久しぶりに汗が噴き出ます。

あー、暑いっ!!
辛抱たまらなくなり、ついに長袖を脱いで半袖になりました。それが悪夢のはじまりだとは露ほども思わず…。

涼しくなった事で調子も上がって足取りも軽くなりました。

長身の私(身長188センチ)をも軽く超える高さの藪を、ひたすらかき分けかき分け歩き続けると…あれ?腕が痒いぞ!?
と思った時にはすでに遅く、おそらくハゼの木の類でしょうか、何らかのカブレる植物に触れていたようです。あれよあれよという間に右腕がドンドン赤くなっていくではありませんか!

b_150305_古見ユツン6

渋々もう一度長袖に着替え、暑さ、痒さ、藪のひっかきのトリプル攻撃に耐えながら歩き続けました。今振り返るとこの時が一番つらい思いをしましたね。

◆古見岳山頂

出発から3時間。
そろそろ頂上かな…と思っていると、それまでツル植物に覆われていた周囲がいつの間にか竹藪に変わっていました。そして、さらに進むとどこかで見た記憶が…。

そうだ、トトロだ!
となりのトトロを彷彿とさせる緑のトンネルをくぐったり巨木に出会います。
あ・る・こ~♪ あ・る・こ~♪ わたしは~げんき~♪ なんて歌いたい気分です。

b_150305_古見ユツン07
b_150305_古見ユツン08

トンネルを抜けると、そこは山頂だった。となるのか!?

やや興奮気味に早足でトンネルを抜けると、あれ?ここ山頂??というくらい狭い場所に三角点とイリオモテヤマネコの像が鎮座しています。
イリオモテヤマネコの像にしばし目を奪われましたが、我に戻って視線をずらすと…。

この日は気温が高かったせいか霞(かす)みがかってはいたものの、疲れと痒みを吹き飛ばすには十分な絶景が広がっていました。
この景色をおかずにランチタイムといきたいところですが、風が強く落ち着いて食べれそうにないので早々に撤収し、次の目的地ユツンの滝へ再び出発です。

◆古見岳からユツンの滝へ

ここからユツンの滝を目指にはシダ植物が生い茂る沢沿いを下りて行きます。

b_150305_古見ユツン10

途中、愛らしい白が特徴のナガバイナモリの群生地に出たりカギバアオシャクという蛾の一種に出くわしたりと、目にも楽しい光景に癒されます。

b_150305_古見ユツン11
b_150305_古見ユツン12
b_150305_古見ユツン13

さらに下ると少しルートが分かりずらくなり緊張が走ります。原因は大きな倒木です。

長い年月を経てガジュマルに覆い尽くされた大木は何の木か判別するのが難しい状況でしたが、おそらく台風の影響か寿命によって倒れたのでしょう。

b_150305_古見ユツン14

このように原始のままの姿を残すジャングルを歩いていると、登山というよりは冒険、探検という言葉の方が合っているなと強く感じます。

岩の上に目を向けるとイリオモテヤマネコの糞を発見しました。
ヤマネコの視線を意識しながら沢をジャバジャバ歩いて行くと、目の前に展望が開けてついにユツンの滝へ到着しました。

◆お待ちかねのランチタイム & 招かざる客

仕事やプライベートで幾度か来たことのあるユツンの滝ですが、滝上からの絶景とジャングルにそびえ立つ滝そのものの姿は何度見ても圧巻です。

b_150305_古見ユツン15
b_150305_古見ユツン16

が、しかし!お腹を空かせた男二人は景色よりお昼ごはんの方が重要な「花より団子」の心境。
メニューは単なるインスタントラーメンですが、家で一人さみしくすするラーメンとは比べようもない美味しさだったことは言うまでもないでしょう。

b_150305_古見ユツン17

さて、お腹も落ち着いたし、ここは裸足にでもなって食後のコーヒーを楽しもう!と靴を脱いだら…。
ヤツがいました!
ひたすら足に食いついて離れないヒルがいました!

b_150305_古見ユツン18

慣れてはいるつもりですが、見ていて気持ちの良いものではありません。ここは早急に退治します。
方法はいたって簡単。
ヒル目がけて消毒液をシュッとひと吹きすると、ポロッと落ちてお終いです。もしくは火を近づければいいのですが、その際は火傷に注意。
焦って手で払ったりすると口だけ残って後で炎症を起こす可能性があるので注意が必要です。

余談ですが、ヒルに噛まれると血がなかなか止まらなくなります。これはヒルの唾液に含まれているヒルジンという成分のせいだそうです。
このヒルジン、海外では医療にも活用されているそうですが、一体どんな治療に使われているのでしょうかね?

◆さて、そろそろ下山です

お腹を満たして美味しいコーヒーも頂いたことで再び力が湧いてきました。
絶景をバックに記念撮影をしてからユツンの滝に別れを告げ、そろそろ山を下りることにします。

b_150305_古見ユツン19

ここからは慣れた道なので、いつものペースでゆっくり歩くとしましょう。
斜面を流れ落ちる水を横目にポットホールを避けながら数本の沢を渡ります。ジャングルの様子も徐々に低地特有の植生へと変化していき、アダンの木やモダマのツルがお目見えしてきました。

b_150305_古見ユツン20
b_150305_古見ユツン21

二人とも旅の終わりが近づいたことを感じてきたせいでしょうか、まだゴールしていないのに「次、どこに行く?」などど話しながら山を歩き続けます。
そして、無事に下山を果たした夜はいつもに増して美味しいお酒と会話で再び盛り上がりました。

以上でレポートは終了しますが、今回のトレッキングルートは一般的な観光ツアーで紹介されることはないと思います。
しかし、沖縄病を発症するほど西表島へ通い詰めた方にはぜひ体験してほしい縦走コースです。

 西表島の新しい観光スポット誕生! 2014年7月5日


みなさん、こんにちは!

今日は、最近、西表島に新しく完成した観光スポットについてお話します。

◆夕陽が素晴らしい! 新名所ができました

西表島の西部地区、住吉集落のうなりざきにある現在整備中の公園です。コバルトブルーに輝く大海原が一望でき、一日の終わりには素晴らしい夕陽を眺めることができるのです。

以前は古びた大きな廃墟があって近づきがたい雰囲気でしたが、今ではすっかり整備が進んで二階建ての展望台も完成。西表島の新名所となる素敵な公園に生まれ変わりました。

この公園の正式名称はまだよく分かりませんが、風車では「うなりざき公園」と呼んでいます。

◆絶景を独り占め!

先日、仕事が早く終わったので久しぶりに夕陽を見に行ってきました。

到着時刻は午後7時20分。日中に比べるとだいぶ気温が下がり、夕食後のお散歩には心地よい風が吹いていました。まだあまり紹介されていない公園だから(?)私たち家族の他には誰もいません。

日没まであと20分。沈みかけた太陽に照らされた海は昼間の西表ブルーとは打って変わり、黄金色に輝く感動の美しさです。こんな絶景を独り占め(一家族占め?)できるなんて、最高に贅沢な時間を過ごしました。

◆人気観光スポット間違いなし!

私たちが写真を撮り終えた頃、地元の方や観光で来られた方たちがチラホラやってきました。みなさん歩きながらも視線は海へ…。やはりお目当ては夕陽のようです。

この公園、何段階かの工事を経て最終的には石垣島のバンナ公園の様になるとかならないとか…。そんな噂を聞いたので完成がとても楽しみです。あくまでも噂ですが(^-^;

これから西表島の新名所になる観光スポットです。西表島にお越しの際はぜひお訪ねくださいね。

※ご注意
まだ整備中のため公園の入口では見通しの悪い狭い道路が続きます。徒歩で訪れる方も通るので人間が歩くほどの低速で徐行運転しましょう。

 西表島の無人売店 2014年4月11日


みなさん、こんにちは!

西表島には懐かしの「無人売店」がたくさんあります。

◆暮らしの一部「無人売店」

冬場は野菜、春から夏はパインやドラゴンフルーツ、マンゴーなど南国情緒たっぷりのフルーツが所狭しと並びます。もちろんすべて西表島産。島民だけでなく観光客にも人気の無人売店は、リーズナブルな価格で新鮮な農作物が手に入る貴重な存在です。

◆無人売店の魅力

なんといっても生産者の顔が浮かぶということでしょう。

西表島で暮らしていると「この売店は○○おじぃが育てたの野菜」、「あの売店は△△おばぁが作ったパイン」といった具合に、無人であっても生産者が誰だかわかるのです。日頃からお付き合いのある方が作った野菜の場合もあります。

信頼できる農家の農作物を直接手に入れることができるなんて、とても素晴らしいシステムだと思いませんか?

もし、あなたが無人売店のオーナー(生産者)が商品を並べているタイミングに出くわしたなら、それはかなりラッキーです。「無人売店」が「友人(有人)売店」となり、商品をサービスしてくれるかもしれません。

以前、100円のパインを2個買ったら、あと2個おまけしてくれた事もありましたよ。

◆代金は必ず支払うこと!当たり前ですが…

無人売店における買い物の流儀として、代金は必ず支払うことが求められます。誰も見ていないからといって、支払い代金をごまかしたり商品を持ち去ることは絶対やってはいけない行為です。

日本を訪れた外国人が驚くことの一つが自動販売機の多さだそうです。そして、日本の自動販売機は壊されたりお金や商品を盗まれる事がほとんど無いのも信じられないという話をよく聞きます。

無人売店はさらにその上をいく存在だと私は思っています。西表島では当たり前の光景ですが、旬の物を良心的な価格で提供してくれる無人売店って、本当にすごい存在なんです。

ちなみに以下は漁具として使われた後、廃棄処分された“浮き玉”を再利用した料金箱です。

◆西表島産パイナップルのまとめ買い

西表島の特産品の中でも、とりわけ人気なのがパイナップルです。

島中の無人売店にパインが並ぶと、スーパーで段ボールをもらい「これでもか!」というほどパインを詰めて「ゆうパック」で親戚や友人に送ります。
見た目は不恰好かもしれないけど、それはそれで風情があり皆さん喜んでくれます。

西表島へお越しの際は、送りたくなる何かが無人売店にあるかもしれません。ぜひチェックしてみてください!

◆ある時はある、ない時はない。

基本的に旬のものを販売しているのが無人売店で、ある時はあるけど、ない時は無いのが原則。今は野菜の時期で玉ねぎや葉野菜が豊富です。

ゴールデンウイーク頃からいよいよフルーツの出番です。
西表島産のピーチパインを皮切りに、マンゴーやドラゴンフルーツなどたくさんのトロピカルフルーツが楽しめますよ!

 【亜熱帯植物楽園】由布島(ゆぶじま) 2014年2月20日


*こちらの記事は2025年1月24日改訂

 

みなさん、こんにちは!

1990年頃に「電気は海を越えてやってくる~」みたいなナレーションをバックに、ゆったりと海を渡る水牛車の映像が流れていたコマーシャルをご存知ですか?

◆コマーシャルの正体は?

とある電力会社のもので、当時とても人気のあったクイズ番組のCMだったと記憶しています。

沖縄に行ったことが無かったしゅうさんは、てっきり熱帯地方にある外国の風景だと思い込んでいました。
でも違ったんですね。あれこそが “由布島” だったんです。

当時はそのCMがきっかけで本土から大勢の観光客がいらしたそうですよ。

由布島(Wikipediaより)

◆由布島の歴史

みなさんは「由布島」と書いて何と読みますか?
「ゆふじま」「 ゆふとう」と言われる方が多いのですが、正式には「ゆぶじま」です。

もともとは無人島でしたが、他の島人が西表島で耕作する際、マラリアの感染を防ぐため蚊のいない由布島に住んだのが始まりだそうです。

◆由布島へ行こう!

由布島へアクセスする水牛車乗り場は、上原港から約25キロ(車で約30分)、大原港から約12キロ(車で約20分)の場所にあります。
そして西表島から約400メートル離れた、浅い海の向こうに由布島はあります。

ちなみに由布島は島全体が植物園となっており、入島には入園料が必要です。

由布島へ行く際、ほとんどの方は水牛車に乗って海を渡りますが、歩いて行くことも可能です。その際は海を渡る電線の下をたどって行くそうです。

水牛車で行くか、歩いて行くか、悩んだらチケット売り場で相談してみてください。
歩きだと入園料がだいぶお安くなるようです。

亜熱帯植物楽園・由布島

◆いきなりの映えスポット!

水牛車乗り場に到着すると、だれもが目を引く手作り感たっぷりのオブジェがお出迎えしてくれます。
記念撮影をお忘れなく!

勤務中の水牛さんがスタンバイしています。
みんな気は優しくて力持ち♪

毎日たくさんの水牛車が海を行き来します。
そして電気も西表島から海を渡って布島へ届けられます。

今も昔も穏やかな時が流れます。
いつまでも変わらないでほしい、心癒される光景ですね。

◆南国の植物楽園

前述のとおり、由布島は島全体が植物園になっています。

手入れの行き届いた南国の植物を観察しながら島内をめぐったり、かわいい水牛さんとのお散歩や記念撮影など、ちびっ子からじぃじ、ばぁばまで、三世代ファミリーでも楽しく観光できます。

お子さまの夏休みの宿題として亜熱帯植物観察もオススメですよ!

レストラン棟にはお土産売り場もあるので、お食事とショッピングの両方が楽しめます。
もしもお土産をたくさん買っても配送サービスがあるので安心です!

島の奥まで進むと小浜島を目の前に望む屋外カフェもあります。
散策の合間に、青い海を眺めながら手作りジェラートやケーキで一服タイムなんて素敵ですね。

◆石垣島から日帰りで観光する場合

石垣港から大原港行きのフェリーに乗船し(約50分)、大原港に到着したら路線バスに乗り換えて水牛車乗り場まで移動(約25分)します。

タイムスケジュールは以下の通りです。
期限は2025年3月末まで、乗船するフェリーは八重山観光フェリーです。

<往路>
石垣港9:00発 大原港行き → 大原港9:50着 …フェリー
大原港10:00発 白浜行き → 由布水牛車乗場10:25着 …バス
水牛車乗場10:45発 → 由布島11:00着…水牛車

<復路>
由布島13:30発 → 水牛車乗場13:45着…水牛車
由布水牛車乗場14:04発 豊原行き → 大原港14:24着 …バス
大原港15:00発 石垣港行き → 石垣港15:50着 …フェリー

由布島での滞在時間は90分です。
のんびり散策してレストランでランチ、お土産も買って…となると少し時間が足りないかもしれませんね。

◆西表島での移動手段(2025年1月現在)

西表島は県内で沖縄本島に次いで2番目に大きな島です。
島の約90%は原始のままの姿を残すジャングルのため交通網は発達しておらず、メイン道路の県道215号線は島を一周していません。

このことを念頭に、西表島を観光する際は島内での交通手段を事前に把握しておくことをお勧めいたします。

▼路線バス

一日に4本のみです。
また、フェリーの到着時刻、出発時刻に都合よくアクセスできるタイムスケジュールではないので、路線バスを細かく乗り継いで西表島の観光スポットをめぐるのは難しいと思われます。
もしバス旅を楽しみたいのであれば、最低でも一泊は西表島に宿泊されることをお勧めいたします。
西表島の路線バス

▼タクシー

残念ですが走っていません。
以前は 西表島交通株式会社 と いりおもて観光株式会社 の2社で台数は少ないながらも取り扱っていましたが、現在はドライバー不足により休止中です。

▼レンタカー

西表島には10社ほどレンタカーショップがあり、港で乗り捨て可能なところもあります。
繁忙期は早めの予約をおすすめしますが、それ以外の日は前日もしくは当日予約でもレンタル可能です。

というわけで、ここは自由度の高いレンタカー一択となりそうです。

豊かな大自然が広がる西表島はシャッターチャンスの連続です。
ちょっと車を停めて撮影、なんてことは住民のしゅうさんでもよくあるので、西表島での移動手段はレンタカーがイチオシです。

◆ここでひとつ!風車から提案です

「せっかく西表島まで行くんだから由布島だけじゃなくてカヌーもしてみたい!」という方には当店のマングローブカヌー&由布島コースが超オススメです。

もちろん石垣島からの日帰り参加もOKです!

午前はマングローブの森をゆったり縫うようにカヌーを漕いで、西表島を代表するシンボル、ピナイサーラの滝をバックに記念撮影。

折り返し地点では上陸してジャングルをプチ散歩。

午後は牛使いが奏でる三線の音色に合わせ、沖縄民謡を口ずさみながら水牛車で海を渡って由布島へ向かいます。

沖縄料理やショッピングを楽しんだり、本土ではなかなかお目にかかれない動植物を観察しましょう。

最後に、イリオモテヤマネコ保護活動の拠点である西表野生生物保護センターを訪ね、世界自然遺産・西表島の自然や生き物について遊びながら学びます。

遊べる!学べる!西表野生生物保護センター 

西表島の見どころを詰め込んだアクティビティと観光名所めぐりを、一日でお手軽に体験できます。

4歳から75歳までご参加いただけるので、カップルや友達同士、そして三世代ファミリーの思い出づくりにも最適な人気のコースです。

マングローブカヌー&由布島コース